見出し画像

インドネシアの露となる日を夢みて

まえおき

田所敦嗣さんとは2度ほどお会いしている。
今回、書籍化にあたって一番驚いたのが年齢が1歳しか違わないことである。てっきり、3~4歳は上だと思っていた。少なくともそのくらい自分との違いを感じていた。懐の深さや巨人的なサムシングを感じていた。

そんな田所さんが2022年12月16日、ひろのぶと株式会社から「スローシャッター」を出した。


本文を読み始める前に

「note」掲載当時から、笑いあり涙ありと、とても好きな作品だった。投稿される度に読んでは、本文の一文を使ってタイトルを改編するのに興じていた。そしてそのタイトルでTwitterにシェアするくらい好きだった。

前回の「全恋」に続き、装幀からじっくり眺める。
内容は先述の通り、WEBで読んだことがあるので焦る必要はないと思った。
それよりも「本」という質量と体積を持った状態を楽しみたいと思った。
それは、宅配で届き開封した時から思っていたし、ひろのぶと株式会社の本はそういった魅力に溢れている。

まずは、特典の「旅券」から読むことにした。
普段は本文1ページ目から順に読むのだが、別冊子として付いていたこともありそちらを読んだ。読後感としては「プロローグを読んだ」である。
否が応でも本文への期待が高まる。


読書開始!

写真を眺めつつページをめくり、本文へと入る。
「note」でも読んでいたエピソードたちだ。
初見ではないのに、「笑い」や「切なさ」は色あせない。
何度読んでも、笑えるし半泣きになる。「再現性が高い」というのとは違うと思うが、「思い出し〇〇」に近いのだと思った。
次第にページは進み、「note」では書かれなかったエピソードが入りだす。
そこには、私の感じていたサムシングを裏付けるような話も混ざりだす。
「そうか。こんな時期から旅をしていたのか」
率直にそう思った。同時期の自分はというと、親元でのんびりとしていた。
有り体に言うと、「人生経験が圧倒的に違う」といったところだ。


読後…

読み進めるうちに自分の中の「サムシング」がなんとなく見えてくる。
まっすぐなで真摯な人柄、そして仕事含め関わる人々と紡ぐ「家族」的な関係。(特にベトナムの男が雄弁に物語っている)
私は読者として、そして年の近しい存在として是非とも爪の垢を煎じて飲みたい気分である。
そのためにはまず、再度お会いしなければならない。
爪の垢だけ送られても困る。
どうせなら会って話したいし、うちの嫁さんの紹介もまだ済んでいない。


というわけで、12/23の奴に申し込んでおいた。


最後に

なにやら、仕掛けがあるらしい。私はまだ気づいてない。
再度ページをめくり、イタズラを探す旅にでたい。


おまけ

今回の作品にはインドネシアの道端がでてこなかった。これでは私の出番がないではないか。
次回作、「HS撮影(仮)」にて描かれることを期待している。

※例によって例のごとく、私の記事は校正を行わないので、気づいたら書き換えたり、修正したりしているので、ご容赦願いたい。


この記事が参加している募集

#読書感想文

189,831件