路上観察ライフを豊かにする本10選
こんにちは、NO 路上観察 NO LIFE、常にライフがNOのモルワイデ五郎です。漢字で書くと「漏る猥出五浪」です。あっ、ひらがな入っちゃった。
自粛自粛のまっただなかですが、そんな時こそ路上観察の本を読んで散歩しているつもりになりましょう。つもり散歩ですね。
今回は路上観察ってどうすればいいの?という超初心者から、特定のジャンルの対象物を見て歩いている中級者のみなさんに向けて、路上観察の入門書、および参考書になりうる本を紹介したいと思います。
上級者やプロの方々は向こうで鬼滅の刃でも読んでおいてくださいね。
それではみなさんご一緒に。
カウントォ〜(顔を回して)ダウン(決めポーズ)!!!
1.交番放浪記(ビロくん)
日本中の姿形がユニークな交番を撮り歩いた記録。まさに放浪記です。
こんな町の発明おじさんが住んでいそうな建物が、ほんとうに交番なのかと目を疑います。実は警察のコスプレをした発明おじさんなんじゃないの?
というか、おもしろ交番がこんなにあるのが衝撃だし、交番を撮るためだけに全国各地に赴いている著者にも狂気を感じます。
それにしても税金や交通違反の罰金でこんな楽しい交番を建ててくれると、払った甲斐があるってもんです。
こんないい交番ばかりだったら、罪を犯してもどしどし出頭しちゃいますね。
2.絶滅寸前?!昭和の郵便ポスト(QUARTET)
古い郵便ポストといえば、多くの人が「円柱型のアレ」という認識だと思うんですけど、そんな一般人のステレオタイプを一掃してくれる一冊。
そしてポストって「差出箱〇号」っていうパーマンみたいな名前だとは思いませんでした。
コンテンツにある「幻の郵便ポスト」がめちゃめちゃパワーワードですね。「差出箱6号」がどんな形のポストなのか、わからなさも幻です。
というか、全国に3基だけしかないってドラゴンボールより見つけるの難しくない? 願いかなえてくれないのに。
幻のポストを3基集めたらでかい郵便局長が出てきて願いをかなえてくれる「ドラゴンポスト」って漫画書こうかな。あっ、ドラゴン関係なくなっちゃった。
3.ラヂオ塔大百科2017(タカノメ特殊部隊)
ラヂオ塔って何? ラジオと関係あるの? と疑問に思ったけど、いわゆるあのラジオなんです。壊れかけたりすることでおなじみの。
まさかこの灯籠みたいな物体からラジオ放送が流れるとは思いませんよね。しかもそれが日本各地に結構ある!
調べたら、私が小学生の頃に遊んでいた公園にもあるとのこと。まさかよじ登って遊んだり、おしっこをかけたり、ぶつかり稽古していたアレがラヂオ塔だったとは!
ぜひFM局の番組を流してほしいですね。エドシーランとか。
あ、なんとなく言ったけどエドの曲そんなに知ーらんわ……しーらんわ……シーラン……
写真ばかりでなく文章のボリュームも多く、かなりしっかり考察されているマジのやつです。
4.群れ鉄塔(タカノメ特殊部隊)
続いても同じくタカノメ特殊部隊さんの著書。
かなり意識の外にあったラヂオ塔から一変、人生で鉄塔の大きさにおののいたことがある人は多いんじゃないでしょうか。
夕暮れの群れ鉄塔は、敵か味方かわかりませんが、千と千尋の神隠しにおけるカオナシのような圧を感じ、畏怖の念を禁じ得ません。
しかしページをめくると、気の利いたコメントとともに写真が紹介され、意外とほわっとした雰囲気でまるで絵本を読んでいるような気になります。
絵本は言い過ぎました。
5.商店街看板めぐり(松村大輔)
文字通り、商店街に入っている店舗の看板を集めた本です。
店舗本体の看板ではなく、商店街を歩いている人が遠くからでも「あそこに何屋さんがある」とわかるように、かなり上の方に設置されている看板です。上の方にありすぎて、本当に見てる人がいるのかは謎ですが。
各店舗思い思いの看板を掲げる商店街もあれば、同じ規格・デザインの看板を使って店名だけ変えるパターンの商店街もあります。
本書では後者の商店街看板をめぐり、デザイン、フォントの良さをまんまと見出しています。
見れば見るほど味わい深い、けして新しくはないけど現代では出せないレトロでチャーミングな看板ばかりで、読み終わればちょっと近所の商店街に足を運びたくなることでしょう。
そこがシャッター商店街になっていないことを祈ります。
6.歩行者天国ハンドブック(内海皓平)
「歩行者天国」と聞けば「ホコ天」「イカ天」「紅ショウガ天」を思い浮かべる私ですが、そんなダジャレもたちまち既読スルーされるほどレベルの違いをみせつけられる一冊。
見開きで左に文章、右に写真というレイアウトで、びっくりしちゃうほどしっかりとした考察がなされています。
それもそのはず、著者は東大の建築学科卒業で、歩行者天国についての卒論で優秀賞を受賞されているのです。え、ガッチガチのガチですやん。
かといって小難しいことはなく、至極わかりやすい表現で記されているんです。
読むだけで歩行者天国博士になってしまったかと錯覚してしまいます。
もはやバンドブックというか、素人にもわかりやすい論文ですね。
YO! おれの論文、輝く様はさながらカナブン、情報量はまるで新聞、新聞買うならセブンイレブン。
え、なんでこのタイミングで雑なラップを披露したの?
7.室外機アライブ(斎藤公輔 NEKOPLA)
町のあちこちでひっそりと生きる室外機の様子を観察した写真集。室外機アライブ。そもそもタイトルがかっこいいじゃないですか。デッドオアアライブみたいで。
風景に溶け込みながらも静かな主張を続ける室外機がジャンル分けして掲載されています。
およそ一家に一台以上あるから犬が歩いたら棒以上に当たること間違いなしなのに、普段の生活でまったく視界に入らない存在こと室外機。
単体ではなく、まわりの風景とのハーモニーというかコラボレーションによって生み出されるたたずまいは、もはや何をしてもかわいいかわいいで許されるネコちゃんのようです。
今すぐわっしゃわっしゃしたくなりますね。
8.団地の給水塔大図鑑(小山祐之)
ここで紹介している本はすべて、いい意味で著者が変態なんですけど、これはインリン以来の変態オブジョイトイです。やばい。
もはや減るばかりで「増える」という選択肢はない団地の給水塔を10年間にわたって400以上回り撮った執念の大図鑑。
ひとつひとつにコメントが付けられていたり、快晴や晴れの日を狙って撮りに行ったり、もはや親の仇の勢いです。敵討ち大図鑑。
給水塔に関して広辞苑以上の情報量です。全部載ってます。もうこの本が給水塔です。
読み始めたらゴールデンウィークが潰れるので気をつけてください。
9.銭湯下足札コレクション①(けんちん)
団地、電気風呂、ドムドムなど、ホップステップジャンプでは到底届かない趣味の幅を持っているけんちんさんの次なるコレクション。
銭湯にある下駄箱なんですが、木の札を差して鍵を開閉する鍵部分にもいろんなデザインがあるなんて知りませんでした。
いや、なにかしらの模様があるのはぼんやりと知っていましたが、こんなに種類があるとは。
今回紹介しているいろんな対象物の中で、銭湯の下駄箱を撮っている姿がいちばん怪しいでしょうね。※個人の感想です。
ちなみに掲載されている下足札が42番ばかりなのは、42(死に)番は空いている確率が高いからとのこと。納得。
銭湯に行った時は積極的に42番の下駄箱を使いたいと思います。
10.あたらしいさんぽのていあん vol.2(サンポー編集部)
最後に紹介するのは、散歩に特化した読み物サイト・サンポーが放つ、その名も「あたらしいさんぽのていあん」。しかもvol.2。
文字通りさまざまな新しい散歩が提案され、「こりゃあただぶらぶら散歩してるだけじゃもったいないぞ」と、一刻も早く散歩に出かけたくなります。一刻って何分?
いちばん初めの記事の出だしが最高なんですよ。
「時間がない!」「けど散歩はしたい!」。そんな方にオススメしたいのが「空想散歩」だ。
ほらね。そんな方、いる?
一刻も早くvol.3を出してもらいたいです。だから一刻って何分?
まとめ
以上、私が所有している路上観察関連の本からなんとか10冊を厳選して紹介させていただきました。
実はそれぞれの本の写真をクリックしたりタップしたり愛の言葉をささやいたりすると通販ページに飛ぶようにしています。
気になった本がありましたら、この自粛期間に読んでみてはいかがでしょうか。
ちなみにリンクから購入しても私にはビタ一文入ってきませんのでご安心ください。
それではそろそろ鬼滅の刃を読みたいのでこのへんで、さようなら。
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