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南淡良いとこ、お野菜うまい!

南淡のタマネギがめちゃくちゃ甘くて美味しいらしいというのは、昔読んだ漫画で知った。
たしか、西村しのぶの「一緒に遭難したい人」だったかと思う。
主人公の彼のご実家が淡路島にあり、神戸からフェリーで年越しのお泊りに行くのだ。
その時の会話に出てきたのではなかったか?
おそらくたぶん。

しかし、当時の私は「美味しい玉ねぎ」というものの特別さを、あまり信用してなかった。

「そんなねえ。玉ねぎが美味いったって、限度はあるよねえ。フルーツじゃないんだからさ。たいして糖度も上がらないだろうし」

ところが、淡路島に宿泊した翌朝、たまたまつけたテレビのニュースで、南淡の玉ねぎを特集していた。
「成井さんの玉ねぎ」というブランド名の玉ねぎは、海水をかけてストレスを与えるなど、特殊な栽培方法をしているらしく、信じられないくらい甘くなるらしい。

「へえー」と思いながら、チャンネルを変えるとそこでは「玉ねぎの病気対策特集」をやっていた。
ここでは、玉ねぎ以外のコンテンツが入る余地はないのかもしれない。
そんなにおすすめされるなら、行ってみようじゃないの。

調べてみると、成井さん直営の販売所が宿泊先から近い。
「これは行くしかないか!」
と思いかけたが、テレビで特集された日なんて激混みに決まっている。
むむむむと悩んで、その日初めて知った「成井さんブランド」より、昔から馴染みのある「南淡ブランド」を選ぶことにし、JAの直売所を探すことにした。

大きなところなら、野菜以外にもいろいろ取り扱いがあるはずだ。
淡路牛を土産に買う財力はないけれど、玉ねぎならキロ単位で買えるはず。
そう考えて、「JAあわじ島 美菜恋来屋(みなこいこいや)」に突撃し、美味しそうな野菜を買いまくったのであった。

戦利品を紹介する。

その①ホワイトコーン。

アイスクリームを食べてるのかと思うほど、甘かった!
糖質制限中であったことを忘れ、芯まで齧って大満足。
品種そのものが甘いのか、栽培方法によるものなのかはわからないが、夏の南淡土産にはかなりおすすめだと思う。
自然派おやつにもってこいの一品。

その②白ナス

米ナスのような、コロンとしたフォルムで、皮が白い。
普通のナスより皮が厚いが、そこが長所でもあり、ぐずぐずと煮崩れることがない。
普通のナスとの味の違いはよくわからなかったが、油で両面焼いて、味噌ととろけるチーズをのせて頂いた。
村上春樹風に言うなら「悪くないね」。
これも、たいへん美味しかった。

その③玉ねぎ

これは、マジで美味い!
たぶん、淡路島生まれの方は、島の外で玉ねぎを食べられないのではないかと思う。
それくらい、普段食べているものとは違った。

私は山で取ってきたキクラゲと一緒に炒めて食べたのだが、あの無味なキクラゲにまで玉ねぎの甘みが染み込んでいた。
ものすごい滋味パワー炸裂だ。
単体で食べた方が美味しさが良くわかると思うので、明日は、玉ねぎだけをとろけるまで煮込んだオニオンスープでいただいてみようと思う。

南淡ブランド、本物でした。
疑ってすみませんでした。

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