2014.07.25 ついに滑空!

中学生の時に所属していた科学部での出来事の日記です。


メルセデス ※1(16倍紙飛行機2号 ※2 )がついに滑空した!※3 後ろの補強 ※4 をしたおかげだ!

これから微調整だ。※5


※1 紙飛行機にかっちょいい名前を付けようとして部員のみんなでいろいろ考えた結果、メルセデスベンツからメルセデスの部分をとった。

※2 普通のA4サイズの紙で作った紙飛行機を基準として、厚紙をつなぎ合わせ16倍のサイズの紙飛行機を作った。あくまでも当時の日記に「16倍」と書いてあっただけであって、本当に16倍かと聞かれたら厳密には違うかもしれない。1号は壊れたはず。

※3 16倍紙飛行機は全然滑空しなかった。飛ばすというか放り投げてる感じだった。そして軌道もまっすぐにはならず、前に投げたはずなのに後ろに飛んでいくというめちゃくちゃな軌道だった。

※4 多分機体の後ろに重りをつけて安定感を出してたような気がする。

※5 不明


中2の時は科学部で「大きい紙飛行機はどうしたら飛ぶのか」という実験をしていた。実験と言っても物理学的に仮説を立てるようなガチの感じではなく、ただただ頭の中で「こうしたら飛ぶんじゃない?」って考えてただけだった。

中学の科学部は本当にゆるかった。高校の時に文化祭で科学部の展示スペースを見に行ったら、しっかりと理論に基づいた仮説を立てて実験を進めていたので「高校の科学部ってガチなんだ」と感心した覚えがある。


メルセデスはマジで全然滑空しなかった。大きい紙飛行機を飛ばそうと思い立ってから実際に滑空するまで、2~3か月ぐらいかけたプロジェクトだったと思う。

この後実験結果をパワーポイントでまとめて発表する予定があったので、滑空した様子はカメラで撮っていた。飛ばした時は「ついに滑空したぞ!」とみんなで盛り上がっていたが、映像を見返してみると滑空しているというよりかは、弓なりの軌道を描いて落ちたという感じだった。

でもみんなそんな指摘はしなかった。部活の度に大きな紙飛行機を投げては落ちて、投げては落ちて、そんなことばかり繰り返していたので、もうみんな疲れていたのだ。機体はくしゃくしゃにならず、綺麗に前の方へ飛んで行った、それだけでもう十分妥協できたのだ。

顧問の先生に見せた時も、なんかの集まりで発表した時も、幸い誰も指摘しなかった。みんな目をつぶってくれた。人の優しさに感謝すべき出来事だった。


映像を思い返すと、その時投げる担当は自分だった。メルセデスが滑空した後に小さくガッツポーズをしている自分の姿が、しっかりとカメラに記録されていた。ゴリゴリに妥協したというのにどうしてお前はガッツポーズなんかしたんだよ。

ただ、そのガッツポーズも誰も指摘しなかった。目をつぶってくれてありがとうございました。