2022.05.31 園部にて~路上観察者の本領発揮~
5月のぶらり途中下車の旅、京都府南丹市の園部駅で降りた。
まず駅近くの川沿いを歩いて中心部に向かった。どうしてもアパート近くの賀茂川と比較して申し訳ないが、茂みが鬱蒼としてて水の色が濁ってて、あまり綺麗な川ではなかった。初夏の暑さも相まって草木の臭いにおいが鼻についた。
中心部に向かう中での家々は別に歴史的建築物でもなく、中心部も中心部で山の中の田舎ということもありそんな都市でもなかった。開けてて家が多いだけ。
正直、日記を書くにあたってスマホのアルバムを見返しても、これといって特徴的な写真があるわけじゃないし、記憶もあまりフラッシュバックしない。今月はちょっとnoteに載せるのは厳しいなぁ…。街歩きの路上観察をメインに書くか。
バス停がやたら多かったことは覚えてる。京阪バスとJRバス、それとあとコミュニティバスの3会社がこのエリアを走ってるらしい。
1つのバス停に標識が3本立っているとこもあった。それはさすがに3社が集まって会議して経路を整理すべきだと思う。ゴチャゴチャしてて利用者は分かりにくいはず。
JRバスはJR山陰線の代替運行を担っているのかな、路線図を見たら福知山駅まで続いていた。
コミュニティバスは比較的細い道にも路線を伸ばしていた。
各々の特徴があるのは分かるけど、にしても…。
この地域にはかつて園部城という城があり、そこ周辺が公園になっている。絶好の観光スポットではあるが、なぜだか寄る気にはなれなかった。路上観察のマインドで歩いていたから、そんな仰々しいものなんか見る気にならなかったのだろう。
そっちはこれだけ大きくて目立つものでこちらの気を引こうとしてますけど、そんな見え透いた手には乗りませんよ? 何気なく路上にあるものに注意を凝らしていいものを見つけ出すのが路上観察ですから。ナメないでいただきたい。そんなスタンスだった。
何も無い道を歩いていると、15000冊のマンガがそろってるマンガ喫茶があった。そういう看板が掲げられていたからそうなんだろうと思うけど、でも建物が明らかに一軒家で、到底マンガ喫茶には見えなかった。
おそらくマンガ好きの主人の私物コレクションを、町行く人にも公開してるのかな。そもそも普通の一軒家に15000冊もマンガは入るのか? まぁぶらり途中下車の旅の途中でマンガ喫茶に入るのもおかしいからスルーした。
最近の旅では町のパン屋に入るのがマイブームでパン屋を探していたが、どうにも見つからなかった。パン欲だけ高まって、思わずセブンイレブンに駆け込んだ。お前もうパンだったら何でもいいのかよ。
フィッシュバーガーを買った、美味しいは美味しかった。
この辺りで花粉症で目がかゆくなってピンチだった。もうご飯を食べて帰ることにした。
ラーメン欲も高まっているから中華料理店に入ろうとしたが、開店前だったり店が見つからなかったりして、結局喫茶店に入って鉄板ナポリタンを食べた。お前もう麺だったら何でもいいのかよ。
ナポリタンはいいね、モチモチした麺とウインナーが美味い。それはいいのだが1つだけ気になることがあって、鉄板〇〇って料理のシステム、危険すぎやしない?
ナポリタンがフライパンのまま提供されてるのを見て、作る人・運ぶ人・食べる人、漏れなくみんな危ないじゃんと思った。運ぶ人食べる人は気を張れるだろうけど、作る人まで危ないのはやめた方がいいよ。
持ち手まで鉄だから、おそらく布巾でくるんで掴んでいるのだろう。持ち手をプラスチックにしたって誰も「鉄板じゃないじゃないか!」とは言わないと思うよ。いやぁ美味しかった、そして帰った。
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路上観察をする上で、写真を撮り集めたり珍しいものを見つけたりするのも大切だけど、妄想を働かせることも大事だと思う。
3社の路線が重なっているバス停を見て、各代表者が顔を突き合わせて会議する様子を考えてみることもまた楽しい。コミュティバスの代表者は町のおじいちゃんかな、JRバスの代表者は駅員の制服を着て行くのだろう。
それこそ民家のマンガ喫茶を見て「これはどういうマンガ喫茶なの?」という疑問を持つのもまた一興。疑問を持つくらいなら入ってみればいい話だけど。マンガ喫茶で休憩したらもう歩き出せなくなっちゃうと思って。
だからこんな何もない町を歩いて日記の筆が進むのも、路上観察者ならではと思う。路上観察者の本領発揮、そんな日記だった。