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2018.10.21 女の子は儚い、男の子は必死

記述模試 ※1 があって英語と数学を受けて、頭がショートした状態でフラフラと帰っていたら、母校の中学校で文化祭をやっていた。今週は部活がやってなくて、いつもより遅くまで明かりがついてて、金曜には窓から絵を吊るしていたのが見えた。

大学進学で富山を離れる予定だから最後に行こうという思いと、早く帰って寝たいって思いが戦って、結局文化祭に行くことにした。そしたら入り口でMちゃん ※2 に会って、二人で見て回ることにした。

富山を離れるわけだし、前々から友達の高校の文化祭とか見て回らないとなって思ってた。よしじゃあ友達のいる高校に行ってMちゃんとかHくん ※3 に会うぞと思ったら、その高校の今年の文化祭は平日開催だった。

平日!? 文化祭で平日!? まじありえねぇ!ってショックだった。それもあったから中学校の文化祭に行って(そしてMちゃんに会えて)よかったなって思った。

しばらく歩いた後、情報科学部 ※4 を見に行くために別行動をした。いつもの第1理科室に行ったら、なんか何もなかった。普通の理科室だった。

どこで情報科学部の出し物 ※5 をやってるんだと思って探してたら、特別教室みたいな所に「情報科学部」の垂れ幕があった。絶対分かんない、見つけたのは奇跡だよ。

覗いたら見知らぬ先生がいた。顧問が変わっているのならOB感なんか出せん。OBだって紹介してくれたら後輩達とも交流できただろうに。

いつもの部室じゃない、顧問のY先生 ※6 もいない、CP室 ※7 も使ってない。もっと言うとCP室にパソコンがない、タブレットが40個ある。俺の記憶の中の情報科学部はもう無い。

気持ちを切り替えようと思ってMちゃんを探したらどこにもいない、はぐれてしまった。女の子との思い出は儚い。一度掴んだチャンスは絶対に手放しちゃいけない、待ち合わせ場所を決めてから別行動しないといけないんだ。

夜のラジオを聞くために仮眠 ※8 もしておきたかったから帰らざるを得ない時間になって、結局再会できないまま帰った。

このことをLINEで伝えたら「草www」っていう大笑いのクマのスタンプを返された。女の子は儚い、男の子は必死である。

昔の担任にも会った。Y先生の時と同じく大学の話をした、みんな気になるんだね。そうだY先生にも会ったんだ。ただ情報科学部の今の話を聞くのは忘れてた。3年の修学旅行の行き先がUSJになってたと聞いた。

今の子供はいいなぁと思ったけど、よくよく考えたら俺USJに興味なんかねぇや。だったら大阪造幣局の方がいいや ※9。


※1 大学受験における、センター試験(マークを塗りつぶす四択問題)ではなく二次試験(文章で回答する)の方の模試。数学と英語は特に頭が擦り切れる科目だった。

※2 中学の同級生。アニメ好きグループの一員ではあったが女子バスケットボール部にも所属しており、眩しかった女の子。俺みたいなイケてない男子にも話しかけてくれる聖人。

※3 小学校からの同級生。ぼそぼそ喋るタイプの男子で波長が合った。

※4 もともとは科学部に所属しており、諸般の事情があって情報部と合併することになった。科学部の実験内容を、パソコンを使ってまとめるという活動内容だった。

※5 科学のワークショップのようなもので、自分達の代はアロマキャンドルの手作り体験教室を開いたのを覚えてる。

※6 顧問の先生。部活内容が緩い時も厳しい時も、中1の時も中3の時も見守ってくれた先生。

※7 コンピューター室。パソコンを使う授業はこの部屋でする。今はもうタブレットの支給で使わなくなったのかなぁ、この日記も4~5年前の話だからね。

※8 日付が変わる辺りに放送されるラジオだから、夕方くらいに仮眠を挟んで聞いていた。

※9 トガっている時代の文章。トガらないように書き直すと、かわいいキャラクターの遊園地に対して今一つテンションが上がらないという性格である。ただだからといって造幣局も造幣局でテンション上がらないけど。


高3のこの時期は勉強漬けで思い出が少ない。友達ともあまり喋っていた記憶がない。だから久々にMに会えて嬉しかった。別に仲の良かった中学の後輩がいたわけでもないのに、フラッと中学の文化祭に寄ってよかった。

それがMとはぐれてしまったのだ。これを読んでる人がいたらきっと「いやスマホで連絡とればいいんじゃないの?」と思っているのだろう。

というのも自分は、大学生になるまでスマホを持ってなかったのである。中学3年間はネット機器を何も持たず、高校3年間はSIMカードの無いタブレットを使っていた。出先でネットができない6年間だった。

だからLINEで帰ったことを報告したのも事後報告である。こっちが千載一遇のチャンスを逃したのももちろんだが、向こうにも心配をかけてしまったかもしれない。

「ネットに縛られる生活なんか嫌だ!」と思っていたのを覚えてる。結局大学生になったとともにスマホを持ち出したんだけどね。親から「いい加減出先で連絡を取れるようにしろ」と暗に怒られたのだ。

バカみたいにトガってたからチャンスを逃すし、案の定そこからMには会ってないのである。いくら男の子が必死になっても、女の子は儚い存在である。

日記の最後の方に、修学旅行でUSJに行く中3に対して「今の子供は…」と書いているけど、自分も自分で子供なのである。「男の子は…」なんて書いてるくらいだから。


noteを書くにあたって友達の名前はイニシャルでぼかすようにしてる。Mは友達だから日記には名字を呼び捨てで書いてるが、noteに載せるにあたって前半の日記部分は「Mちゃん」という記述にした。本当は女の子をちゃん付けで呼べるわけがないのだ。

日記の内容が「女子と遊べそうだったけどはぐれてしまった」という哀愁あふれる話だから、日記の段階でMが女子であることを伝えなければならなかった。それを「Mに会った」という記述だと、日記の真意が伝わらないと思った。

「Mに会った、でもはぐれてしまった」だけだと男子か女子か分かんないし、男子と思われてしまったら「野郎相手に何をそんなに悔しがってるんだ」となって、この悔しさが伝わらないのだ。

noteを書くのは難しい。