見出し画像

新卒8割のベンチャーに中途入社して、病まない・辞めないための考察 後編

さいきん、転職活動を考えてじぶんの業務を振り返っていたのですが、ちょっと恐ろしいことに気づいたことがあります。私の上司・部下・そして私自身の共通点に・・

それは、「適応障害で精神病んだ」ということです。

その共通点を分析した「新卒8割のベンチャーに中途入社して、病まない・辞めないための考察 前編」 はこちら

後半では、その3名の異なる点を分析していきますが、①社歴②役職③発症後はそれぞれバラバラです。

①社歴

部下は8か月目、私は2年目、上司は10年目。部下のように転職したてでなじめないというだけではなく、意外と馴染み始めた2年目や慣れ切った10年目ですら発症するというのがちょっと恐ろしいです。

②役職

部下と私はメンバー(平社員)で、上司は課長。役職があってもなくても発症はするようです。

③発症後

部下は数か月休職(その後復職せず退職)、私は1日出社せずその後復職して2年半経過、上司は突然来なくなり数か月休職、その後約半年ほど勤務したのちに退職。

発症後に関しては、辞めるも辞めないもその人によって最適解は違うので、なにが正解とは言えないですが。部下も上司も当時の私も、「もう辞めたい。この状況から逃げ出したい。」と思っていたことには変わりないと思います。その中で、なぜ二人は辞める選択をして、私は残る選択をしたのかという分かれ道について考えてみたいと思います。

辞める・辞めないの分かれ道

上司の場合はあまり情報がないのでここでは部下と比較して考えていきます。彼女と私はフィールドセールス(営業)の商談機会をつくるための架電営業を行っていました。架電数とアポ獲得数を行動目標としており、その後の契約数が最終的な目標となっています。彼女は行動目標数値との大幅な乖離が続いていました。

異動して1~2ヵ月のこと。私自身まずはじぶんの数字をつくることに必死で、彼女の営業スキル向上はじぶんの上の係長に任せきりでした。ただ彼女が休職する直前、いよいよ様子もおかしかったので、日曜日に旦那さんも同伴のもとzoomでカジュアルに、現状についてヒアリングする機会を設けました。

適応障害のときに渇望したもの

前半の共通点となった②成果が上がらず苦戦、③勤務時間や労働量に体や心がついていかなくなるといった状況の中、彼女がこぼした要望はこのようなものでした。

A 自分の売る商材が役に立っていると思いたい

B 自分が周囲の役に立っていると思いたいし、感謝されたい

C 「私がここをこじ開けました!」と言うような華々しい成果を出したい。そして褒められたい

この記事を書くためにメモを私が2か月後に読み返してこの内容を見た時、実は「これ、今の私は全部叶えてるな・・!」とおもいました。

Aは提案時に事例として話すこともあるため、業界誌を読んだり顧客の口コミ記事を読んだり、じぶんでインプットする中で自然と理解していきます。

BとCは、仕事を続けていく中で自分なりのやり方を模索したり状況が変わった結果、成果が一気に出せるようになったことが大きいです。自然とみんなの前で褒められたり感謝もされますし、自己肯定感も満たされていきます。

適応障害から抜け出す方法

実はこの要望、メンタルが健全であれば自然に満たされる内容なのでは・・?Aはインプット量を増やしていけば克服できそうです。そしてBも、仮に成果が出ていない時であっても「ちょっとしたことでもいいから、誰かに感謝されるような仕事」はできそうです。部下の場合、成果が出せず感謝の機会にも飢えていたわけですが、全くその機会がなかったのかと言われればそうでもありません。

たとえば部署内では「いいことスレ」なるものがあり、そこで業務上の感謝をもらっていることも何回かありました。また、こんなこともあります。仕事で関わった人が全社集会で表彰され、そのタイミングで部下を名指しして感謝の意を述べてくれたのです。その時彼女はどうだったのかというと、結婚準備のため全社集会を欠席していたのです(ちなみに集会がある日は、よほどのことがない限りは出勤することになっている)。

当日すぐにその場で彼女に連絡を入れて、報告しました。ですが、ぜったいその場にいて直接いわれた方が、彼女の自己承認欲求は何十倍も満たされたのではとおもいます。タイミングが悪かったと言ってしまえばそれまでですが・・。

私も適応障害に陥った当時は、じぶんの価値なんてないんだとおもっていましたから、当然感謝の言葉にも飢えていました。会社を無断欠勤した後に、営業事務として再スタートを切ったとき。偶然にもありがとうの声を投票するという試みがあり、一緒に働く人達から投票で選ばれるという経験をしました。それは大袈裟でもなんでもなく砂漠に落ちた1滴の水かのように、心に沁みわたって、「私、まだここにいていいんだ」とおもえました

苦しい時や落ち込んだときには、感謝の言葉が有効なんだとこの1件から気づきました。でも辛いタイミングで都合よく感謝の言葉をもらえるとは限らない。だからこそ、リスクヘッジとしていつでも見返せるように、感謝や褒められた時のキャプチャを自分宛にメッセージするというのは今も続けています。

じぶんのゴキゲンはじぶんで取ろう!

前半の冒頭でも話しましたが、この時代いつ何時メンタルを病むかわからない。だったらそうなってから対処を考えるよりも、事前にできるリスクヘッジをしたほうが苦しくないし、周囲への影響も最小限で済みます。この1件で「じぶんのゴキゲンはじぶんで取ろう!」と言い聞かせるようにもなりました。おかげで、ヤバい時こそひとりで抱え込まず、周囲にも頼れるようになった。すると面白いことに成果も出やすくなり、いいことづくめ。

じぶんの心身をこれまで以上に気にかけて、よろしくご自愛しながら。まもなく来る30代も、熱中して仕事をつづけていきたいです!!ではでは。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?