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シンガポール物語 Vol.2

みなさん お疲れ様です。
今回も 前回に続き 第2話 シンガポール物語をお届けします。

いざ入国

出鼻を挫かれ 約7時間のフライトを経て ようやく上陸したのは 現地時間の深夜1時過ぎ。
ここから ドキドキの入国審査が始まる。

在住人用  観光人用  アジア人用?  いくつかのレーンがあり どの列も 深夜1時過ぎだが 行列ができていた。
全く訳のわからない 私たちは とりあえず アジア人用に並び 長時間のフライトで疲れた身体に鞭を打ち 約20〜30分後 ようやく 順番が回ってきた。

とりあえず 悪人じゃないぞと 愛想良く笑顔で 「Hello!」と挨拶をしパスポートを提出。
次に シンガポール入国の際に必要な「SGアライバルカード」と言う 電子入国書的なのを 事前に登録しましたよ と証明書(メール)を見せる。
その後 マスクを取り 顔の確認をして 無事 終了。

色々な質問が来るだろうと 心の準備をしていたが 審査官は全く 言葉を発する事なく 「ん、ん!」の指差しとジェスチャーのみで 期待を裏切られたのであった。

何はともあれ 無事入国。そして 本当のシンガポール生活が始まったのであった。

チェックイン

実は今回の現場は 私たちの他にあと2人 元請け会社から職人がおり そちらの職人さんは 1週間前に シンガポール入りをしていたのである。

そして 出発前に 先発陣からの助言があり

「ホテルまでは タクシーを準備してある。空港出口でタブレット持って待ってるから その人について行ってね」

シンガポールは 赤道直下のため年中 夏。私たちは 真冬の日本からだったため ヒートテックに長袖 長ズボン おまけで アウターと重いキャリーバッグを片手に 汗だくになりながら 探したのであった。

シンガポールは こう言う出待ちスタイルが主流なのか タブレットにお客の名前を打ち込んで つったってるおじさんが至る所におり お出迎えしている。
いくつか タブレットを覗き込みながら探し ようやく私たちの名前を見つけることができ 無事タクシーに乗ることができたのであった。

さすがに深夜ということもあり 交通量の少ない静かな高速道路を20分ほど走り ようやくホテルに到着。
海外初のホテルチェックインをカタコト英語を使いながら済ませ 1ヶ月弱お世話になる6階のマイルームに入ったのであった。

時刻は現地時間の深夜2時。鹿児島を出発して 約18時間 経っていた。

速攻でシャワーを浴び汗を流し ようやくこっちの気候に合った 半袖で短パンに着替えることができた。
その後 マイルーティンである 朝の準備をして 深夜3時半頃 日本の家族へLINEをして また 眠りについたのであった。

現場初日

朝の7時 車の音で目覚めた私は 窓の外を見て 改めて海外を実感した。

顔を洗い 服を着替え 楽しみ半分 不安半分の心に気合いを入れなおす。

大人が10人くらいで いっぱいになる小さなロビーで 先発陣とようやく合流。
たった数時間だけなのに 日本語を聞き 懐かしさを感じてしまった。

現場は ホテルから徒歩10分ほどの場所にあり 途中でセブンイレブンがあり 朝食・コーヒー等を購入する という通勤ルーティンを教わった。

そして 教わった通り セブンイレブンで 飲み物とパンを購入すると シンガポールの物価の高さに驚いてしまった。

サンドイッチは 約350円 500mlのペットボトルの飲み物が 約220円と。
1回の金額で見れば そこまで感じないかもしれないが これが1ヶ月続くと考えると 少し考えながら 節約しながら 普段の生活を送らなくては お金がどんどんなくなってしまうなと感じたのであった。

そんな事を考えていると あっという間に 現場の寺院に到着した。

建物から全て修理という事で 他にも 色々な業者が入っていた。
そして ようやく 私たちの本命の仏像とご対面。

写真でしか見ていなかった私たちは 実物を見ながら 2人揃って

「でけぇーー...」

と一瞬 時が止まってしまった。
しかし 状況的には 先発陣が かなり頑張っており 思っていた以上に進んでいた。

そして 改めて 作戦会議をし 今後の段取りを話し合い 年内で塗り上げ 年明け1日から 金箔押しに取りかかれるようにしようと いうことになったのだった。

思わぬ敵

作戦会議を終え いよいよ本格始動。真冬から一気に真夏の国に来たため 身体がなかなかついていけず かなり体力を消耗した。

それに加えて 普段の現場なら 荒擦り(元々の塗りをサンドペーパー等で落とす)から始めるのだが先発陣がある程度進めていたので 私たちは下地・中塗りの吹きつけから始めることになった。

通気性の悪い上下長袖ヤッケを着て 養生で囲った風の通らない空間で 初日から全力疾走。

汗だくで 喉もかなり渇き 気づけば この日だけで 500mlのペットボトル 3本飲み切っていた。
セブンイレブンが すぐ買いに行ける距離にあったのが不幸中の幸い。
そして 飲んだ分 汗となり 服がびしょ濡れに。

そこに 思わぬ敵が現れた。

その敵の名は... 「蚊」
12月に蚊に刺されるなんて 考えてもおらず 気づけば 8カ所も刺されているではないか。

コロナの感染対策は ある程度してきたが コロナ外の別の感染症になるんじゃないかと 不安になるほど 刺されており 蚊 との戦いがこの日から始まったのであった。

初日終了

休日 就業時間に厳しいと言われるシンガポール。
日本とは違い 残業なしで きっちり17時上がり。土曜 日曜の休日も仕事をしてはいけないと言われるくらいきっちり休む国らしい。
しかし 私たちには そんな休んでいる時間はなかったため 土日は 極力 静かに こっそりと作業を進めたのであった。

そんな 全力疾走し17時きっちりに上がった初日を終え ドキドキな 夕食の時間がやってきた。

昨晩の機内食で 初海外の洗礼を受けた ヤムライス。今夜は美味しいご飯を食べたくて みんなで入ったお店は ホテル近くのショッピングモールに入ってる ベトナム料理屋。

Google翻訳を使いこなし メニューを読み解き オムライスを注文。
すると やってきたのは 想像とは違うメニューであった。

オムライスではなく オムレツでもなく 卵焼きでもなく 卵とエビと玉ねぎとしめじをまとめて焼いた 独特な料理であった。
翻訳ではオムライスと書いてあったが 肝心なライスがなかったため 追加注文。

昨夜ほどではなかったが 不安の残る 夕食であった。
こっちの味に慣れるのが先か 口に合う店を見つけるのが先か 餓死してしまうのが先か...

そんな事を考えながら 長かったような 短かったようなシンガポール初日が終わったのであった。

初日で気が張っていたせいか 全力疾走したせいか この日は 爆睡だった。


今回は ここまで  さて 2日目以降 どうなるのか?
次回 お楽しみに。

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