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夫婦関係を、アップデートした

結婚してもうすぐ4年。このところ、夫との関係性が変わったなあと思うことが増えた気がする。

私の中で夫は、「家庭」という小さな社会の中で起きる諸々のプロジェクトを、一緒にこなしていくためのパートナーなのだな、という認識に変わってきた。

これまではただ一緒にいて楽しい、話すと面白い、辛いことがあると慰めてくれる優しい人、くらいにしか思っていなかったのだけれど。

好きな人と結婚できてオールオッケー!と思っていた甘ちゃんの私が、ようやくその境地にたどり着けた記念に、言葉で考えを残しておきたいなあと思う。

結婚前から老後のことまで、プロジェクトの連続

思えば結婚生活とは、プロジェクトの連続だ。

例えば
・両家顔合わせ(どこで?誰を呼ぶ?)
・いつ入籍する?(日取りは?)
・結婚式(やるのかやらないのか?どこでやるか、誰とやるか、いくらかけるか?)
・子供が欲しいのか、欲しくないのか
・妊娠できるのか、できないのか
・不妊治療するのか、しないのか(どこでやるか、どのくらい頑張るか、いつまでやるか、いくらかけるか、辛いときどうするのか?)
・妊娠(マイナートラブルへどう立ち向かうのか、何を準備するのか、名前はどうするのか?)
・出産(どこで生むのか、両親のサポートをどう受けるのか?)
・出産後~回復まで(精神的なサポート、物理的なサポートは?)
・育児(誰がいつどんな分担で?)
・保活(いつから入れる、どこに入れる、見学はどうする、どこに決める?)
・私たち、この先どこに住みたい?どんな暮らしをしたい?
・家を買う?買わない?
・保険に入る?入らない?
・老後の積み立てする?どのくらい?
・(自営業なので)今後の店のことどうする?お互いの仕事の将来性

ざっと書き出すだけで、4年の間にこれだけのプロジェクト!細かいものも合わせれば、もっともっとあった。

プロジェクトが発生する度に、課題に対して話し合いをしたり、目標に向かってスケジュールを決めたりと、それなりにこなしているつもりだった。

そんな私が大きく意識を改めないといけないと感じたのは、やはり娘が生まれたことがきっかけだった。

出産した達成感から、夫婦感でのズレが生じた

それは出産後2か月ほどが経った頃。

夫と些細なことで口論になり、普段の生活で彼の気になるところを、私が責めてしまったことがあった。私が言っていることがすべて正しいと思って自論をぶつけた。

しかししばらくして普段はあまり感情を表に出さない夫から、「おれはこれだけ頑張っているのに、これ以上どうしたらいいんだよ!」と、ほとんど泣き出しそうな状態で怒られた。

そもそも夫は娘が生まれてからというもの、料理が苦手な私に代わり、睡眠時間を削って買い出しから料理、さらに育児まで、さまざまなタスクを担ってくれていた。今でこそペースがつかめて慣れてきたように見えるけど、当時は相当の負担だったのだと思う。

日々無理をして、家庭がうまく回るように尽力してくれていた夫に、私は自分の意見と気づきだけを押し付けてしまっていた。

夫の嘆きを聞くまで気が付かなかった。自分はまだまだ育児に対して、お客様気分だったということに。

体はまだまだ本調子ではなかったとはいえ、「我は、娘を出産した功労者なり」とふんぞり返り、ぬるま湯に浸かっていたのだなと。

自分の行動を改め、できることを増やした

それからは特に自分の行動を見直した。

夫の気遣いに対して感謝の気持ちを伝えることはもちろん、自分もやや無理をしてできることをした。ほぼ100%ご飯作りを夫に甘えていたところを、彼の様子を見て自分で作る機会を増やすようにした。

他にも私は保活のメイン担当となり、保育園との調整やら、見学、申込の手続きを責任をもって行った。

一方夫は、ちょうど家の購入と時期が重なっていたこともあり、ローンの申請や契約、不動産会社や建築家さんとの調整などを引き受けてくれた。

どちらがメインの担当である、なんて振り分けは特に話し合っていないけれど、自分ができないことを相手がやってくれている、という感謝の気持ちはお互いの行動や態度で感じ取ることができたような気がする。

これまでの二人暮らしとは180度変わった生活に、父として、母としての役割を担うことに、少しずつ慣れてきたのだと思う。

心のストレッチをしながら

そういえば昔お世話になった上司に、「ストレッチをしろ」とよく言われていたことを思い出した。

ストレッチ、とは、普段は使わない筋力を使うこと。仕事の面においては、努力をすること、少し無理をしてチャレンジをすること、を意味する。だからこそ、人は成長するのだと、その上司は教えてくれた。

仕事ではもっと成長したい!傷みも受けいれてもっともっと、と動けたのに、途端に家庭のなかに入ると、甘えが出てしまう自分がいることを知った。

こうして娘が生まれてからというもの、以前よりも「言い合い」が増えたように思う。

けれどそれは決してネガティブなことではなく、お互いの考えを逐一すり合わせ、ズレがないように前に進んでいくために必要なことなのだろう。

子どもが生まれるという出来事だけでなくとも、家庭を営む上で「夫婦」というプロジェクトパートナーとの間に、不都合が出てくることはいくらでもある。

そうしたときにお互いやどちらか一方の言い分をただ押し付け合うのではなく、より良い方向に家庭が向かうよう、すり合わせをしていくことが大事なのだ。

いつかまた、ライフスタイルの変化などによって、二人の関係にひずみがうまれたとき。そんなときにまたこのnoteを読み返して、夫への感謝とこれから先の未来を考えながら、櫻井家がより良いものになるようディスカッションを続けたい。

そのためにいくらかの妥協をしたり、負担を背負うこともあるだろうけれど。そのときは心のストレッチだと思って、気持ちよくそのタスクを引き受けたいと思う。

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