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【読書メモ】追いつめる親

追いつめる親
「あなたのため」は呪いの言葉
おおたとしまさ著

中学受験を目指して勉強することにして9ヶ月になるところ。
平均の小4より精神年齢が幼い娘が中学勉強するということは、想像していたより何十倍も大変だということが分かりました。

勉強できるできない以前の話で、受験をしたいと言っているのに何故勉強しないのか。

常にこの矛盾と向き合い、そしてこんなに頻繁に大声で叱るとは思ってもみなかった自分の姿。

子供を持つようになりそして中学受験をすることにし、よく耳にするようになった教育虐待という虐待。大声で怒ってしまう自分の姿に他人事ではないのではないか、戒めの為に手に取ったこの本。

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第一章 「あなたのため」という呪い
第二章 「どうしてできないの?」という凶器
第三章 いい子ほど危ない!
第四章 「子供の出来は親次第」という幻想
第五章 断ち切る勇気
第六章 「親は無力」を認めることからはじめよう
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自分への備忘録。
① 中学受験する意味
「勉強の楽しさや意味に気付く」という正論は受験までのカウントダウンがあると通用しない。そして期日が決められているから親は焦り「勉強しなさい」と怒鳴ってしまう。
つらい勉強に取り組むこと自体大きな価値がある。例え不合格だったとしてもそこに成長がある。

② 子供を傷つけないために
わが子にはわが子のためのモノサシがある。
親は結局無力。でもそれでいい。一緒にオロオロするのが励ましになる。
大人自身が自分の道を自分で選ぶ生き方を実践する。

③ 言ってはいけない言葉
「どうしてできないの?」は親の未熟さ。「こんな簡単な問題ができないのあなたはバカだ」ということを含んでいる言葉。何の解決にもならず追いつめるだけ。
「どうしたらできるようになるのか」を考えるのが親。「こんなこと自分にもあったよな、子供なんてこんなもんだよな」と思えるか。

④ 子供を追いつめる約束
悪い点を取った時、反省点と改善点を話し合い、1日3時間勉強、ゲーム時間を減らすといった約束をさせられる。ほとんど誘導尋問。でも子供は追いつめられ約束せざるおえない。でも人間そんなに強くない上に子供である。
毎日の運動が持続できない、間食してしまう、親にだって至らない部分は多いが棚に上げて要求してしまう。

⑤ 結局感情的に叱っているということを忘れない
子供を叱るに十分な理由を見つけてその正論を振りかざす。この子が約束を破ったから叱っていると正当化しているのであって、自分は感情的に怒っていない。でも結局言いたいことは「あなたは自分で言ったことも遂行できないダメな人間」ということに他ならない。子供は反論できず追いつめられる。ルールを守ることは教育でもあり、やりすぎると虐待にもなる。

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