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小山田圭吾が、パラリンピックにだけは絶対に関わってはいけなかった理由【小山田圭吾辞任を踏まえて追記しました】

オリンピック・パラリンピックの開会式の音楽をやることになった、コーネリアスこと小山田圭吾の25年前のいじめに関する記事が掘り起こされて炎上してます。

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私は、学生時代からフリッパーズギターのファンで、全曲食い入るように聞いていました。
小沢健二派なので、コーネリアスになってからはたまにしか聞いてませんでしたが、最近はNetflixで「デザインあ」という番組を子供と見てて、「音楽すげえなあと思ったらコーネリアスだった」という程度の距離感です。

で、この25年前の記事は、まあ、どうしようもない、いじめでなく、傷害事件なので、擁護のしようがありません。
ただ、25年前の記事で、犯行が行われたのは35年前なので、時効です。

この状況で、小山田圭吾がネットリンチに遭うことについてこんな意見が出るのはわかります。

「いじめ自体を、人としてあるまじき行為でよくないですけど、じゃあ清廉潔白な人っていますかって思っちゃう」

でも、今回だけは、ダメなんです。

オリンピック・パラリンピックは、清廉潔白じゃないといけない

私は、この意見、一般的には正しいと思っています。
過去の罪を引っ張り出してきて断罪することにあまり意味はないし、その人を闇に葬っても問題は解決しません。
だから、フェスにでるとか、テレビ番組の音楽をやるならいいと思うんですよ。
ただ、オリンピックやパラリンピックに関係するのはよくないんです。

それは、オリンピックやパラリンピックって、清廉潔白で(あることにし)ないと、存在意義がなくなるからです。

だって、ただのでっかい運動会に何兆円も使うとか、バカバカしいじゃないですか。
あれは「平和の祭典」「多様性と公正」「社会変革」みたいな綺麗事があるから、世界中で盛り上がるべきことになるんです。

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特に、パラリンピックは、たとえ綺麗事であっても、障害を持った選手やその家族、選手ではない世界中の障害者の人たちやその保護者に希望を持ってもらわなくちゃいけないものなんです。

清廉潔白のメッキがボロボロ剥がれる東京オリンピック・パラリンピック

とはいえ、この東京オリンピック、メッキが生きてたのは「お・も・て・な・し」くらいまでで、その後は不祥事のオンパレードです。ちょっと思い出すだけでもこんな感じ。

・エンブレムパクリ問題
・JOC会長、贈賄で起訴
・トライアスロンのお台場の水、汚水垂れ流しで大腸菌
・新国立競技場、金かかりすぎで設計変更
・結局できたものはゴミ
・猛暑対策に、水まき、朝顔、三度笠
・結局マラソンは札幌に
・森元会長大暴れ→辞任
・川淵キャプテン、会長就任前に辞退
・開会式、パワハラとメンツでMIKIKOや椎名林檎をクビに
・開会式、渡辺直美を豚にする案が流出し炎上
・コンパクト五輪→当初の4倍の予算で史上最大に
・復興五輪ってなんだっけ?
・有観客→1万人→無観客
・選手関係者は選手村で隔離のはずが、六本木でウェイ
・アメリカ人スタッフ、六本木でコカインやって捕まる
・ウガンダ人重量挙げ選手、日本で働きたいと書き残し、失踪
・開会式メンバー小山田圭吾、25年前の障害者いじめを掘り起こされ炎上
・バイトのウズベキスタン人が、国立競技場で強制わいせつして逮捕

コロナ禍だから!と思いきや、コロナ関係あるのって無観客の話だけで、あとは、コロナ禍関係ないんですよね。

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とはいえ、清廉潔白という建前は崩せない

とはいえ、だったらコカイン中毒者でも、障害者暴行犯でも、だれでもOK!というわけにはいきません。
建前を崩した瞬間に、存在意義がなくなるので。

おそらく、昔は、こういう不祥事も隠せたんだと思います。
小山田圭吾のインタビューだって、1995年当時は、ファンくらいしか読んでなかっただろうし、25年後に何十万人もの人に読まれるなんてことは想像もしていなかったでしょう。

エンブレムパクリも、森会長の会合の発言も、開会式のメンバー変更も、ネットがなければ握りつぶせていたはず。
オリンピック・パラリンピックといった、清廉潔白とインターネットは非常に相性が悪いわけです。


インターネット時代のオリンピックはどうしよう?

さすがに、これだけ醜態をさらしまくっている東京オリンピックを見て「平和の祭典」「人類の英知」などと思う人はいないと思います。
その建前なしに、スポンサー効果がどれだけあるかも疑問になってきます。(少なくとも東京オリンピックのスポンサー効果はかなりの疑問符が付きます)

じゃあ、これからオリンピックはどうすればいいんでしょう?

状況としては「キングオブスポーツ」「猪木最強」のメッキがはげたプロレスに近いものがあります。プロレスはその後どうしたかというと、ショーであることを隠さずに、それでも面白いストーリーと試合を作り上げ、今また人気を呼び戻しています。

だから、オリンピックもその道しかないじゃないでしょうか?

暴言大王森元会長と、失言魔王バッハ会長が暴れているところに、正義の女子、池江璃花子が往復ビンタ!とか、障害者にバックドロップをかけようとする小山田圭吾を吉田沙保里がジャーマンスープレックスでぶん投げるとか。

ほっといても悪役が山ほど出てくるので、そいつらを正義のオリンピック・パラリンピック選手がぶっ飛ばすというストーリーを挟んで、「パブリックエネミーをやっつける!」をテーマにして、みんなで盛り上がる!ヒャッハー!

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と、いうわけで、現在作成中の、東京オリンピックのドキュメンタリー映画、ものすごく楽しみにしています。


追記

本人から謝罪文でました。
誠実な謝罪文だと思うのですが、おそらく、これからアメリカかイギリスの人権団体に見つかって国際的炎上になり、辞退を迫られることになるので、今のうちに、クレジットを消す+ギャラを全額障害者団体へ寄附をした方がいいと思います。

追記2

結論ですが、一番悪いのは、コーネリアスを選んだ組織委員会だと思います。
ちょっとググればでてくるヤバイ過去を確認せずに(もしくは確認したが意図的に無視して)選んだ奴が無能すぎる。
小山田圭吾も、打診があった段階で、辞退しろよって話しですが。

おかげで、選手、障害者の方やその保護者の方、現場で一生懸命準備をしているスタッフ・ボランティアの方々、その他諸々みんなが不幸になってる。

普通に、椎名林檎のままでやっていれば…。ホント、このオリンピック・パラリンピックは無能揃いで悲惨です。

追記3 すごくたくさんの人が読んでくれたので、劇場版東京オリンピックのタイトルをいっぱい考えました

劇場版東京オリンピック・パラリンピック

1.滝川クリステルと、お・も・て・な・し
2.佐野研二郎とパクられたロゴ
3.ザハ・ハディドと葬られた競技場
4.小池百合子と三度笠
5.森喜朗とわきまえない女
6.佐々木宏とオリンピッグ
7.椎名林檎と幻の開会式
8.猪瀬直樹とコンパクト五輪
9.宮本亜門と架空の復興五輪
10.米英スタッフと六本木のコカイン
11.入国管理局と消えたウガンダ人選手
12.小山田圭吾とクソまみれの過去

追記4

バカなコトを書くと理解が浅くなる人もいるみたいなので、真面目なことだけ書きました

追記5 小山田圭吾辞任について

7月19日夜、小山田圭吾の辞任が発表されました。
99%の人が「そらそーだ」と思っているでしょうが、19日昼までに、組織委員会の橋本聖子会長と武藤敏郎事務総長が留任を宣言していました。

彼らは「まあ、なんとかやり過ごせる」と思っていたんでしょう。
この人たちが、オリンピック・パラリンピックの最終意思決定をしているとしたら、パラリンピックの存在意義を全く分かっていない人が運営しているパラリンピックという、恐ろしい状態になっているということになります。

このの記事にもあるとおり、東京オリンピック インフィニティウォーで「五輪ジャーズ、全滅」状態なので、もう駄目です。

ところで、開会式まであと4日なんですけど、音楽どうするんでしょう?
当然、演出は音楽なしでは成り立たないはずです。そして、コーネリアスの音楽は、だれでも聴けば「コーネリアスだ」ってわかるような、独特な音楽です。

コーネリアスっぽい音楽をやっている人を見つけてきて音楽担当に据えて、彼が創ったものだと言い張るのか、無音でやるのか、全く関係ない音楽をあてるのか、全くわかりませんが(たぶん、開会式演出メンバーは頭を抱えていることでしょう)、まあ、もう、どうでもいいです。

組織委員会も「早く終わってくれ」としか思っていないでしょう。

こうして、史上最悪のオリンピック・パラリンピックが幕をあけるのです。

追記6 いじめ紀行の全文を読んで、少しイメージが変わった

今、小山田圭吾のアレ、原文全部読んだけどちょっと印象変わった。(私は発行当時の原文も読んでたかもしれないけど、2012年のblogの文章で上書きされてる)

小山田圭吾と加害者の、いじめと友情の境目のような微妙な関係。そして、それを雑誌に載せた微妙ないきさつ。

どっちにしろ五輪に関わっちゃダメなんだけど、それがなければなあ。もしくは、事前にもちっとなにか総括していれば

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