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第15回 パワハラ上司への反撃:私が言い返したひと言

皆さんは上司に歯向かったことはありますか?

私は社会人2年目くらいの時、あまりにも詰めがしつこい上司に歯向かったことがあります。

これは、私が新卒で入社した家電量販店向けの製品を作るメーカーでの話です。

ある日、製品を作りすぎてしまい、売れ残った在庫をどうするかについてのミーティングがありました。

大きな会議用テーブルに営業部長を中心に10名くらいで座り、ミーティングが進行していました。

営業マン達が一人ずつ施策を発表し、部長から厳しく問い詰められていました。

「販売実績を元に、値引きも視野にご提案します」といった、根本的な解決にならないような発表が続きました。

そして、いよいよ私の番が来ました。

私も他の先輩方と同じように、あいまいな施策を発表しましたが、「モリタニ、そんなんで本当に売れるのか!?」と部長にロックオンされてしまいました。

おそらく、一番若手の私を見せしめにしようと考えたのでしょう。

モリタニ:「過去の販売実績を元に予測を立て、バイヤーに在庫を確保したいので…と提案し、発注していただきます」
部長:「過去の販売実績って、今売れてなくて困ってるんじゃないか!」
モリタニ:「そこは値引きをして提供し、店頭価格も下げていただきます」
部長:「ウチはそんな簡単に値引きなんかしないぞ!」

部長は私を叩きのめすことが目的になっているようで、無意味なやり取りがしばらく続きました。

周りの先輩方はうつむいていました。

ここで部長が決めゼリフにしたかったと思われる一言を放ちました。

部長:「そんなに売る自信が無いなら、俺が代わりにバイヤーに言ってやろうか!?」

もうなんて言い返したらいいかわからなくなった私は、


モリタニ:「…じゃあ、お願いしますm(_ _)m」

と言い返してしまいました。

部長は不意を突かれたようで、「ば…バカヤロー!!!」と大声で言い返すのが精一杯でした。

そして、「じゃあ、次!」と私のターンは終了しました。

その後会議は滞りなく進み、全員の施策発表が終了しました。

会議後、なぜ思わずあんなことを言ってしまったのかと後悔していると、後輩が笑いながら「モリタニさん、あの一言めっちゃよかったです!」と話しかけてくれました。

一方、先輩は苦笑いしながら「モリタニさあ、あの発言はよくないよ」と言ってくれました。

あの時どうやってうまく乗り切れば良かったのか、今でもわかりません。

話は少し変わります。

メディアやSNSでは忖度しないことがすごい、かっこいいという風潮がありますが、私は忖度できる人をとても尊敬しています。

言いたいことをあえて言わない人って、心が強いと思います。

忖度できる人なら、あのシーンをどうやって乗り切れたのでしょうか?

結局、私はこの会社を3年で辞めました。

嫌なら環境を変えるという選択が正解だったのかなあと、今では自己肯定しています。

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