『いつか、どこかで』の感想。
誰かが運転する車に乗っていて、知らない町を通りがかった時、窓の外に見えたおじさんの険しい表情とか、いま自転車を降りかけたおばさんの変な姿勢とか、何十年もそこに建っている古びた家や、店の明かりを見ていると、こうして車で通り過ぎるだけで、この先、たぶん再び訪れることはないこの土地で、産まれて、暮らして、死んでゆく人たちがいるんだなあ、という気分になることが、たまにある。その気分は、映画のネタとか、映画を作りたいと思う気持ちと、どこかで繋がっているような気がするのだけれど、不思議と