見出し画像

2021/10/25 抽象度と具体化ワークショップ

【抽象度と具体化ワークショップ】

今回は少し変わった話題で、10月18日(月)に行われた、リベコの代表理事である森田昇さんによる「抽象度と具体化ワークショップ」の内容をご紹介します。

「抽象度と抽象的の違いは何?」と森田さんは問いかけます。
抽象度とは上げ下げできるもので、下げることで具体化もできるのです。一方抽象的とはもやもやして良く分からないものです。

因みに、抽象的なキャリコンとは、「私のキャリコンを受けるとすっきりします。もやもやが晴れます」と言うキャリコンだそうです。そのようなキャリコンのセッションを受けると、確かにすっきりしますが、その結果、クライアントは何もしない、当然何の変化も起こらないのです。

抽象度を操ることは良いのですが、抽象的というのは余り良いものではありません。

コンサルタントの役割は、クライアントを目指す目的に連れて行くことですが、目的が抽象的だと連れて行くことができないのです。
ミッション、ビジョンの抽象度を操る、下げて具体化すると、やるべきことが見えて来ます。ミッションを明確にすると、それに賛同する人が集まって来ます。

抽象度を操るとは、成功の秘訣を得ることで、それは他人の視点を得ること、多角的思考、両面思考を得ることですが、分かりやすく言えば、バンデューラが唱えたモデリング、もっと身近な言葉で言えばパクリによって得られます。

では、そもそも思考とは何でしょうか?

思考には到達できるゴールがあります。思考とは複数の解を導くことです。複数とは、楽観的な解、普通の解、悲観的な解の3つで、92%です。それ以外の8%は、最悪の出来事(予測不可能)です。大抵は楽観的に行動しがちですが、あとの2つについても考えておいた方が良いでしょう。

抽象度を具体化するにはどうすれば良いのでしょう?

知っている世界から引き抜いて抽象化し、概念化した上で、知らない世界の中で開き、具体化するのです。

知っている世界を抽象化するときに必要なのは自己理解です。自己理解して、自分の特徴や強みを知って、それを他の業界に使えるようにするのです。

森田さんが、最近他の業界で使えることが分かったものに、タスク管理とタスクの分割化があります。自分の仕事をタスク化して、細かく分解するのです。森田さんは、元々SEで、マネジメントをやっておられたのですが、その技能を他の業界でも使えるようにするのです。

最近、ある上場企業の管理職研修の講師をし、そこでマネジメントを語ったとのこと。因みに、その企業は金融系で、普段は馴染みのない世界です。馴染みのない世界に入ろうとする場合、他の業界の状況を知るなど、幅広い知識が必要で、それはリベラル・アーツにつながるのです。

思考の抽象化と具体化を行うのに適したやり方があります。それは矢萩さんがよくやっている「ニュースで考える」です。

ニュースを見て、「この写真は何?」、「どうしてそう思う?」、「その構造は?」という形で、ニュースの写真について、色々考えて行きます。今回は、歩く人でごった返す品川駅で、「今日の仕事は楽しいですか」という画面が炎上したというニュースが取り上げられました。

最後のまとめでは、抽象と具体化の手順(仕事の種を育てるための手順)が示されました。
ゴールの設定 ⇒ 問題・課題の抽出 ⇒ ブレーンストーミング ⇒ 編集 ⇒ リアリティチェック ⇒ アイディアを拡げる ⇒ プランニング ⇒ 実施 です。ブレーンストーミングでアイディアを沢山出してもらうには、遊び心を入れることが重要だそうです。

全体的に抽象度の高い話でしたが、ある分野で役立つ技能は、抽象化、概念化、具体化によって他分野にも応用できるということが重要な結論です。

抽象化、概念化、具体化を行った具体例を示して下さるような機会があれば、実際に行う際の参考になると感じました。
(仲井圭二)

=======================
「リベラルコンサルティング協議会」
【会員募集中!】コンサルタントが未来に羽ばたくために、自らアップデートでき、豊かで潤いあるキャリアを歩みたい仲間を募集しています。
https://liberal-consulting-association.com/
=======================


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?