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電子書籍「つるちゃんのひとりごと」からご紹介(1)

今度6月15日12時発売のつるちゃんのひとりごと〜春夏編〜は、復刻版です

一編が800字程度の一話完結型のエッセイ集です

今日は、その一つをご紹介して、
もしあなたがその企画に乗ってもいいかな?と思ってくださったら
その話を読んで、思い出したこと、考えたこと、感じたことを
書いて、教えて欲しいのです(ラインからお送りくださったのは、公開はしませんよ〜)

これからご紹介していくお話は、
本をお買い上げくださった方に応募していただける
「つるちゃんのひとりごと秘話」の中に
それからの物語として入っているものです

私が付け加えたお話と、あなたのお話とを、
一緒に楽しめると思いませんか?

長くなりそうなのですが、よろしいでしょうか?

目次は

寄 稿  つるちゃんに出会えてよかった

二〇〇三年 四月・五月  ―春―

千年の森をつくる暮らし
一鍬ずつのあぜ削り
いのちの移し変え
熊本の菊池養生園
田植えの準備
生きる力の根っこ
通 学 路
木を植えるということ
本当にへらこい?

二〇〇三年 六月・七月・八月  ―夏―

つるみさぁ~ん
田と森林の小さな担い手
一歩を踏み出す力
灯りを消した2時間
アイガモの体験
アンカヴァーリング・ザ・ヴォイス
親の選択・子どもの選択
さいわい窯を築く
囲炉裏の楽しみ
夢を果たしに来た
地域の宝物
和みの空間

二〇〇三年 九月  ―初秋―

KIDS ISO
近くにある幸せ
継続は力
環のある暮らし
つるちゃんのひとりごと〜春夏編〜のあとがき


今日ご紹介するお話は
「いのちの移し変え」

しゃきっとした歯ごたえ、塩味の中にほんのりと甘みがあって、
もう一口、もう一口と、なくなるまで食べてしまいます。
もうすぐ田んぼになる畑に、次々に芽をのばしている結球しなかった白菜の菜花のおひたしです。

「ねえ、もう透明になったかなあ。」娘と一緒に菜花を茹でます。
たっぷりのお湯に天然塩を一つまみ。
菜花は一握りずつ、お湯の中で泳げるように…。
菜花を入れると緑色が透き通るようになる瞬間があります。
芯の白い部分も透き通るので、よくわかり、小学六年生の娘が興味を持って茹でてくれます。
透き通ったちょうどその時にざるにあげて、
そのまま冷まし、
しぼらずに食べやすい大きさに切って食卓へ。
透き通るときは、植物のいのちから、人を生かすためのいのちへと、いのちの移し変えがおきるのだと佐藤初女さんが言っています。

龍村仁監督が製作して自主上映されている映画・地球(ガイヤ)交響曲(シンフォニー)の第二番で佐藤初女さんの暮らしぶりを知り、娘と手紙を書きました。
そしてお返事を待たずに、青森の「森のイスキア」を訪ねました。
娘はおむすびがめあて、私は、お会いできなくても初女さんが暮らしている森のイスキアの空気に触れることができればいいなあと思って、仲の良い友だちと出かけました。

青森に着いた夜、予期せずに初女さんに会うことができ、次の日おむすびをご馳走になり、昼からの講演会に参加させていただけることになりました。
「オチャッコでもしてそれからお話を…。」ということでしたが、行ってみるとなんとそこはお茶会の席になっていました。
初女さんのお話は、とても穏やかで、その場全体が癒しの空間でした。
別れ際に、千葉から訪ねた私たち一人ひとりの手を握り、
無言で祈ってくれました。
私はそのとき悩みがあり、自分に自信が持てないでいました。
初女さんの手は温かくて柔らかく、涙がこぼれて止まりませんでした。
ああ私はこのままでいいのだ、うまくいかなくても、
嫌なところがあっても、それが私なのだから…。
そのことが腹にすとんと落ちました。
私のいのちも、このとき、新しいいのちと移し変えられたようでした。

お便りは、コメント欄か、

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それではまた!

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