電子書籍「つるちゃんのひとりごと」からご紹介(3)一歩を踏み出す力
6月15日、本日の12時発売のつるちゃんのひとりごと〜春夏編〜は、復刻版です
一編が800字程度の一話完結型のエッセイ集です
今日は、その一つをご紹介して、
もしあなたがその企画に乗ってもいいかな?と思ってくださったら
その話を読んで、思い出したこと、考えたこと、感じたことを
書いて、教えて欲しいのです(ラインからお送りくださったのは、公開はしませんよ〜)
これからご紹介していくお話は、
本をお買い上げくださった方に応募していただける
「つるちゃんのひとりごと秘話」の中に
それからの物語として入っているものです
私が付け加えたお話と、あなたのお話とを、
一緒に楽しめると思いませんか?
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一歩を踏み出す力
今朝の田んぼと畑は梅雨のさなかで、朝靄がかかり、しっとりとした緑がきれいです。
一度田ころがしをした田んぼには、次のコナギが生えてきていますが、稲たちは分げつをはじめ、元気になってきました。
合わせて三百坪ほどの畑には、とうもろこしが揃って芽を出し、赤チシャが空に向かってぐんぐんと伸び、レタスが収穫期を迎えています。
トラ豆が、移植できるほどに育ち、少し前に蒔いたコキビも小さな芽を出しています。それから…ナスやピーマン、トマト、スイカ、キュウリ、カボチャの苗たちは、ちょっと細めながら、順調に生育しています。
何度か種を蒔いても育たなかったにんじんも、やっと育ちそうです。
ここに引っ越してくる前は、十坪ほどの家庭菜園にジャガイモや大根を作ったことがある程度で、ほとんど農作業の経験がありませんでした。
近くには田んぼもありましたが、稲の育ちを意識して見ることがありませんでした。それなのに、「安全な食べ物を得るには、自分で作るのが一番!」と、有機・無農薬栽培に取り組み始めたのです。
初めに中古の耕耘機などの手配をしてくれ、田植えの機械を持って植え方の手ほどきをしてくれた夫の友人は、その後も、忙しい中、稲の育ち具合を見に来てアドバイスしてくれました。
また、一年目の稲の収穫間近なころ、近くに住む農家の方が四人で、草に埋もれてしまった畑の草を引き、大根やにんじん、白菜などの種を蒔いてくれました。
引いた草を積んで、堆肥にして土に戻すことや、畝の幅や高さ、種をまく間隔、にんじんなら土を薄くかけるとかの土のかけ具合などを丁寧に教えてくれました。
草の中で幸運にも小豆がたくさんできたときも、むしろを持ってきて、さやをもぎ、それを木槌で叩いて小豆を出し、チリを取り払う方法を一緒にやりながら教えてくれました。
経験のないことは、言葉で聞いても具体的なイメージが浮かばず、なかなか一人ではできません。一緒に経験したことは、視覚と手の感覚で覚えているので、後になってもそのことを思い出して、一人でできるようになっていきます。
共に歩んでくれる人の存在が、一歩を踏み出す大きな力になっています。
あなたの一歩を踏み出す力になってくれた人は誰ですか?
それは、どんな時でしたか?
あなたの物語を教えてくださいね〜
それではまた!