パリ五輪直前!現役ホッケー選手が語る女子ホッケー観戦ポイント
こんにちは。広報担当のサトです。
4年に一度のスポーツの祭典が近づいてきました。モリトは様々なジャンルのスポーツの用具、ユニフォーム、シューズなどにパーツを提供しているので、どんなスポーツの応援にもみんな熱が入ります。
見る専門も含めて、スポーツ好きな社員が結構多いです。
しかし、残念ながら全ての競技のルールや、選手のこと、各国の情報を把握している訳では無く、「もっと事前に勉強しておくべきだった」と観戦中に反省することもしばしば。
そんな「残念」を回避すべく、今回は女子ホッケーにフォーカスして、モリト流?ホッケーの観戦ポイントをお伝えしたいと思います。
私一人では心許ないので・・・今回は、強力な助っ人2名と一緒にお届けします。その助っ人とは、東京ヴェルディ女子ホッケーチームで活躍中のモリト社員、小森、村上の二人です!
まずはホッケーの魅力を二人に聞いてみました。
Q:ホッケーの魅力とは?
ホッケーの魅力はたくさんあります!その中でも特にお伝えしたい魅力が3点あります。
魅力その1
1点目は、スピードとスキルが要求されるスポーツであることです。
選手は高速でボールを操り、チームメイトと連携して攻撃や守備を行います。特に男子のトッププレイヤーのシュートは時速180kmにもなり、その迫力は観客を圧倒させます。
また、とてもスピーディーな試合展開も魅力の1つです。
魅力その2
2点目は、戦略性が豊富なことです。
各チームそれぞれの戦術を練り、相手チームの弱点を見つけ出して攻撃を仕掛けたり、守備を固めたりします。その戦略性はサッカーと似ていますが、ホッケーの試合展開はとても早く、非常にスリリングです。
魅力その3
3点目は、ホッケーは身体能力や技術だけでなく、判断力や洞察力も求められるスポーツであるということです。状況に応じて素早く適切な判断力が求められ、一瞬の判断が試合の行方を左右します。
それでは、次の質問にいきたいと思います。
Q:さくらジャパンのプレースタイルは?
6大会連続となるオリンピック出場を決めたホッケー女子日本代表チーム「さくらジャパン」そのプレースタイルの特徴を教えてください。
特徴その1
さくらジャパンは、豊富な運動量と機動性を活かして前線の高い位置からプレスをかけ、ボールを奪いカウンター攻撃に繋げるスタイルが特徴です。
特に、さくらジャパンの特徴が発揮されたと思う印象的な試合が、オリンピック最終予選のインド戦です。
負ければ全てが終わるプレッシャーのかかる中、粘り強い守備からすばやく攻撃へ展開し先制点をあげると、その後も粘り強い守備でインドの猛攻を跳ね除けました。
結果、強豪インドを破りオリンピックの切符を手にしました。
諦めない精神力と粘り強い守備力が、日本の真骨頂と言えるでしょう。
特徴その2
また、ボールを大きく動かしながら、相手を揺さぶり攻撃を仕掛けるのも大きな特徴です。
体格で海外の選手に劣る日本は、ボールを動かし相手を動かすことで、走力部分でもダメージを与えながら攻撃のチャンスを作っていきます。
Q:注目選手は?
カウンター攻撃が得意なさくらジャパンですが、その中でも一番の注目選手は誰ですか?
守備の要、この人
我らが東京ヴェルディホッケーチームの守備の要、及川栞 選手です!
堅い守備とパワフルなプレーが特徴の選手です。
及川選手のストロークの早さとフィジカルの強さは日本トップクラス。また、その早さと強さは海外選手にも引けを取りません。
相手に自由なプレーをさせないよう、ボールが来た時に、瞬間的に相手の前に入るのが上手な選手です。
見た目の華やかさとは裏腹に、日々地道で過酷なトレーニングと食事管理を徹底しています。チームメイトとして、いつも自分に厳しく頑張っている姿はかっこよく、憧れの存在でもあります。及川栞選手の活躍をとても期待しています。
Q:金メダル候補は?
さくらジャパンのこと、かなり勉強できました!
次は、他国の情報も聞いてみたいと思います。ズバリ!金メダル候補はどこですか?その国のプレースタイルや特徴も教えて下さい。
世界ランキング1位の強豪
金メダル候補は、やはり世界ランキング1位の「オランダ」だと思います。
まず、オランダの最大の特徴は、個のスキルが高いことです。
レシーブやパスなどの基礎技術の高さは、どの強豪国よりも優れています。コンスタントにパフォーマンスを発揮することができるので、調子が悪いなどの波がほとんどありません。
また、選手層の厚さも大きな特徴です。
先発選手と交代で出場する選手の実力にほとんど差がなく、どの選手も試合の中で与えられた役割を果たすことができます。持続的に高いパフォーマンスを発揮できるので、1試合通して戦力が落ちることはありません。
無駄のない、流れるようなプレー
攻撃面では、流れるようなプレースタイルが特徴で、ボールを流動的に運び、流動的な動きの中で効果的に攻撃を仕掛けてきます。ひと言でいうと無駄がありません。
守備面では、相手のミスや弱いところを見逃さずにボールを奪い返します。さらにボールを奪ったら素早く攻撃へ展開します。
このように攻守ともに全く隙がないのは、オランダのホッケーを取り巻く環境に秘密があります。
オランダはホッケーが盛んな国で、幼少期から遊びのようにホッケーに触れている選手ばかりです。そのため、私たち日本人や世界の強豪国でも真似できないようなホッケー感覚をもっており、ホッケーの特性を活かした守備・攻撃で、相手を崩す上手さがあります。
まさに「最強」の称号が似合う国だと思います。
次の質問です。
日本代表メンバー以外でお二人が注目する選手を教えて下さい。
Q:現役ホッケー選手も注目の選手は?
では、今回はメダル争いに絡んできそうなオランダ・アルゼンチン・ベルギーより、それぞれ紹介したいと思います。
オランダチームの注目選手
Yabbi Jansen(オランダ) <68 CAP>
現在24歳。若くしてオランダのセットプレー(ペナルティコーナー)のメインシューター。体格は細身ですが、高い身長を活かし、そこから生み出されるスピードあるシュートは必見。
現在プロリーグにて最多ゴールの15ゴールをマーク。パリ五輪では彼女が何点取ることができるか、世界中の期待が高まっています。
アルゼンチンの注目選手
Maria Granatto(アルゼンチン) <201 CAP>
個人スキルに長けており、小柄ながらも、その特徴を活かしてチャンスメイクを量産、自身でもゴールを狙うことができるアルゼンチンのキープレーヤー。
若くして代表入りし、今日まで多くの経験を積み重ねてきました。現在28歳、一番脂が乗っているプレーヤー。彼女がどこまでチームの勝利の起点となれるかで、アルゼンチンのメダルが左右されると言われています。今大会、彼女の活躍とアルゼンチンのメダル争いに注目です。
ベルギーの注目選手
Amber Ballenghien(ベルギー)<75CAP>
ベルギーは年々強化されており、上位入賞を狙える実力を着実につけてきています。彼女は現在22歳、デビュー当時は10代でした。前線で果敢にシュートを狙ってくるスタイルが特徴で、彼女にボールが渡ると非常に脅威です。シュートエリアでは必ずプレーに加わっており、ベルギーの攻撃の起点となっています。
このパリ五輪では、彼女がどのように成長し、チームの結果にどう影響を及ぼすのか、世界のホッケーファンが楽しみにしています。若きエースの活躍と成長に期待。
聞いているだけで、凄い選手ということが伝わってきました。そんな凄い選手が各国にいる訳ですが、日本代表のさくらジャパンのメダル獲得の可能性はありますか?
Q:さくらジャパンのメダル可能性は?
さくらジャパンが、予選で対戦するチームは全て格上の相手です。
ただ、ラグビーW杯の南アフリカ大会のように、スポーツは何が起こるか分かりません。”オリンピックには魔物が住んでいる”とよく揶揄されますが、もしかすると・・・パリ五輪では世紀の番狂わせが起こるかもしれません。
その可能性は十分にあると思います。
日本人の諦めない、粘り強い精神力で、ぜひメダルを獲得し、今大会最大のダークホースになってほしいです。心から応援しています。
日本とパリでは時差が7時間あります。翌日の仕事にも影響が出るかもしれませんが、さくらジャパンの試合は全試合観戦しますか?
Q:試合観戦はどうする?
仕事と練習時間に重ならない限り観戦できればと思っています。
試合の時間によっては社内でパブリックビューイングなどを開催し、モリトグループみんなで盛り上がることができれば楽しいだろうな!と夢を膨らませています。
届け!応援メッセージ
それでは最後に、さくらジャパンの皆さんに応援コメントをお願いします。
ホッケーの競技やルールには、詳しくない方も多いと思いますが、モリトのホッケー愛のアツイ二人の解説で、少しでも、ホッケーの魅力が伝わってくれたらうれしいです。
皆さんも一緒に、さくらジャパンの応援をお願いします!