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【プレスリリース】ついに完成、日本で回収した廃漁網100%ケミカルリサイクル糸「MURON」

〜日本の海を守り、未来を紡ぐ、廃棄から再起へ 100%リサイクルで実現〜

モリト株式会社が推進するサステナブル関連プロジェクト「Rideeco®(リデコ)」は、日本の海洋環境保護に貢献するため、日本国内で回収された廃漁網を100%使用してリサイクルされた糸「MURON(ミューロン)」の製造を開始します。


 背景

日本のみならず世界中で、海洋プラスチック汚染の観点から、廃漁網及び漁具のリサイクルが重要な課題となっています。2016年度の環境省の調査では、日本に漂着するプラスチックごみの総重量の内、約40%が廃漁網・ロープによるもので、この深刻な問題に取り組むため、モリトグループは廃漁網のリサイクルに力を入れています。

廃漁網のリサイクルを継続するためには、大きく2つの課題があります。1つ目は、日本全国の漁業従事者に私たちの取り組みを知ってもらい、回収に協力いただくこと。2つ目は、回収した廃漁網に絡みつくゴミを除去する作業に、膨大なリソースを必要とすることです。

そこで、モリトグループは株式会社リファインバースグループが構築した漁業従事者との密接なネットワークに参画。また、Rideeco🄬の活動で新たに繋がった漁業従事者とのコミュニティを構築、社員・協力企業・学生たちと共に廃漁網の不純物除去作業のボランティアに参加するなど、課題解決に向けて活動しています。

MURONの特徴

「MURON」は、日本国内で回収された廃漁網を100%使用してリサイクルされた糸で、ケミカルリサイクルの工程を加えることで、高品質で安定した繊維の開発を実現しました。

廃漁網は通常、色が付いており、そのままリサイクルすると糸に色が残ることが多いのですが、ケミカルリサイクルをすることで、これまでにない白色を表現することが可能となりました。

また、「MURON」の原料に使われる廃漁網は、日本国内のどの地域から回収されたものかトレースでき、100%日本国内で回収された廃漁網の製品であることにこだわっています。

「MURON」ミューロンという名前には、「無論」という言葉の意味が込められており、「論じられずとも普通に使われる世の中になって欲しい」というメッセージが込められています。また、ロゴには水滴を模したデザインが取り入れられ、製品が水と深く関わることを象徴しています。

今後の展望と展開について

モリトグループは、「MURON」をはじめ、「Rideeco🄬」プロジェクトを通じ、持続可能な資源循環社会への実現に貢献する取り組みを強化していきます。具体的には、海岸清掃活動の定期実施、千葉ロッテマリーンズや東京ヴェルディ女子ホッケーチームといったスポーツ団体と連携したSDGs教育プログラムの展開など、積極的な活動を進めていきます。

このプロジェクトから生まれた環境に優しい糸「MURON」は、海とつながりのある複数の大手ブランドでの採用、製品化が予定されています。
「MURON」は持続可能な生活の選択肢を広げ、社会のサステナビリティへの意識向上に貢献していきます。

「MURON」の販売開始は2024年5月を予定しており、GRS(グローバルリサイクルスタンダード)の認証取得についても検討をしています。

メッセージ

私たちが「MURON」に込めた想いは、日本国内で回収された廃漁網を100%使用することにこだわることにあります。島国としての日本は、海の豊かさに恵まれています。この恩恵を受けると同時に、海洋プラスチック問題の解決を目指し、積極的な行動を私たちから始めるべきだと考えました。

私たちの願いは、日本で回収された廃漁網から生まれた「MURON」が、国内外の企業によって様々な製品へと生まれ変わり、世界中へと広がっていくことです。この取り組みが、より良い未来への第一歩となることを心から願っています。