2021/08/30 即興詩「頭の中のシアターは每日上映している」
ごろんと転がったベッドの上で
なんとなく
天井を見つめていた
幾度となく見た天井なのに
今日は少し
違って見える
たぶんだけど
いつもは天井を見ているようで
見ていなかった
天井に視線をやりながら
頭の中のシアターで
別のものを見ていた
今日は違った
頭の中のシアターは休館日らしい
ぼんやりと しかしはっきりと
天井を見つめながら
どうやってつけたかわからない
不思議な模様を
ひたすら 目でなぞった
なんとなく 翌日も
その不思議な模様を
目でなぞってみた
昨日見つけた
お気に入りの模様があった
なんとなく嬉しくなったけど
次の瞬間には
見えなくなっていた
そう
頭の中のシアターが
営業を再開した
あれだけ純粋に
天井を見ることは
今後あるのだろうか
僕はどうも
少し寂しくなったらしい
———
スマホになれすぎて、デジタル以外の景色をどれだけ見たかなと振り返るのですが、少なくともステイホームの今は殆ど何も記憶にありません。
旅行に行きたいですね。
パーッと、気兼ねなく川とかに入りたい。
今は、少し我慢。
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