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創作大賞ふりかえり

本作は、僕が失意の中、ブックオフでバイトを始め、ピアノと出会い、ひたすら走りまくった若かりし頃の(そんなに若くないか)再生の物語である。

バイト先でのこととか、狂ったようにピアノを練習していたこととか、今でも鮮明に思い出すことができるのだが、なぜそこまで自分を駆り立てたのかはよくわかっていない。まあ結果オーライということで。

もちろんこの先も物語は進行していく。
大学に入学してまずびっくりしたのは、みんな信じられないくらい楽器の演奏がうまかったことである(いや当たり前やがな)

学生時代のピアノ奔走期。いちばん苦労したのは伴奏である。
弾けないって言ってるのに伴奏をひょいと頼まれる。
のだめカンタービレの峰くんがのだめちゃんにお願いするような感じだ。
しかも〇〇協奏曲とかになると、オーケストラの譜面をピアノに編曲しているので、まあ音が多いわ難しいわでてんやわんやだった。
しかも大体の人はほんの数日練習しただけで、弾けてしまう。え?
僕は、練習室にこもってひたすら弾いていたが、なんか大学の練習室にこもって練習している自分が不思議だった。嬉しかったんだと思う。
楽典や和声などはかなり勉強した状態で入学したのでここは安心だった。
ここだけ、唯一僕が友人に教えることができたところ。あとは教えてもらってばっかりだったな。僕はそのとき26歳だったけど、みんな仲良くしてくれた。もちろんタメ語で話してくれた。優しい人に囲まれてたんだなと改めて思う。

そして最後には鬼教師の地獄の教育実習が待っていた。とまあいろんなことがあったのでもっと書けそうな気がしている。

24歳のエチュードと合わせてひとつの物語にしたいなと思う。
なるべく客観的に、ひとつの物語のように、書きたい。でも自分のことなのだからなんだか笑える。ふと夢だったんじゃないかと思う時もあるが、それくらい楽しかったのだ。来月久しぶりに大学時代の友人と集まるので楽しみである。


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