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VRクラウドのスタートアップ経営で感じたSaaSビジネスでよくある17の間違い:後編

どこでもかんたんVRのクラウドソフト「スペースリー」の森田です。この記事は後編なので、ぜひ前編をご覧なっていない方は確認いただけたら嬉しいです。この記事が役立ちそうな方は、これからSaaS事業を始める方、また、初期段階のSaaSの会社へ転職を検討されている方です。前編で触れなかったですが、SaaSに興味ある方は以下の本はとても参考になるので、こちらも必読書として紹介します。

前編では8個をお伝えしました。今回はインサイドセールス(IS)、フィールドセールス(FS)、カスタマーサクセス(CS)について残り9個をまとめます。

ISにおける間違い

9. ISは上手に売り込むことが大事

プロダクトによってISの持つ役割がマーケ寄りかセールス寄りかによる違いはあると思います。ただ、スタートアップのSaaSプロダクトは新たな常識を作る過程にあるということを前提とすると、ISは売り込みでなく、あくまで御用聞きのスタンスで、それを踏まえて新たな気づきを与えたり、切り返し含めて、ぜひもっと話を聞きたい、と思ってもらう興味喚起が大事です。

10. インサイドセールスはFSの商談数を増やすことが重要

数よりも質とのバランスは何よりも重要です。ちゃんと成約に繋がり、もっと言うならずっと使い続けてもらえる利用者を増やすことが目的です。アポの数に囚われるとFSへの負担を増やすことになります。質を考える上でのBANTを設定するなど事業者ごとに適切な設定が大事になってきます。

FSにおける間違い

11. お客様は神様

大きな間違いです。SaaSでは、お客様は神様ではなく、伴走し、共に成長するパートナーです。SaaSは、カスタマイズしての個別事業者向けサービスでは無いです。言われた通りの対応ではなく、本質的に対象分野、業界に必要なものを一緒に考えることが重要です。

12. 大手のためにカスタマイズして契約を取る

確かに初期は特にこういうことをしたくなります。それをグッと抑えて、個別事業者だけのものをやらないことも大事です。業界全体のためになるものならやるべきですが、それは受託ではなく、自社サービス開発の一環でやることになります。そうでないと、SaaSのモデルとかけ離れていきます。むしろSaaSに寄せるシステムアップデートやオペレーションを大企業に促すことも必要なことだと思います。

13. プロダクトをわかりやすく説明してまずは契約を取ることが重要

もちろん契約を取ることはFSとしては重要です。ただ、将来のプロダクトの方向性やその事業者や業界の進むべき姿を議論し、その共感を得ての契約がより重要です。将来のアップセルやCSのことも考えてのこと。これが無いと、結果、LTV (Life Time Value)は下がり事業の成長の妨げになります。

CSにおける間違い

14. 利用者の新たな要望に「できます」と即答

FSにも当てはまる視点ですが、なぜ必要か深掘りすることが重要ですね。その上でプロダクトに汎用機能として落とし込むかどうか考える必要があります。既存の機能の使い方次第でその要望に応えることは多々あるかと思います。

15. カスタマーサクセスはサポートの延長

サポートとカスタマーサクセスは考える視点が違います。受け身のサポートでなく、能動的に成功体験を感じたもらうための提案や施策を打つのがカスタマーサクセスの仕事です。サポートはカスタマーサクセスの役割の一部に含まれますが、視点の違いは認識しての役割分担が重要です。

16. カスタマーサクセスは以前のサポート部隊がカバーできる

これは15.と同じ視点ですが、パッケージソフトの会社がクラウド型のSaaSの事業に転換するために、サポート部隊をカスタマーサクセス部隊に変えても失敗することは多いかと思います。施策やマインドは大きく違います。

17. プロダクトの利用していないのに料金を頂くのは良くない

正論のようですが、本当にそうなのでしょうか。利用していなくても喜んで支払い続ける顧客はいるのではないかと思います。それはきっとそのプロダクトを愛していたり、コミュニティ所属にメリットを感じていたり、色々な価値があるのだと思います。私自身はそんな愛されるプロダクト、そしてプロダクトに限らない価値を提供できるようになるべきと思います。

後編の終わりに

後編はIS/FS/CSにおけるもので9つお伝えしました。バラバラとなってしまいましたが、SaaS事業が、

1) 事業の成長が顧客の成功と表裏一体であること

2) 薄く広く共通のソフトウェア提供で提供会社と利用会社もみんながメリットを享受できること(SME SaaS)

3) 提供する会社は全ての部門がチーム一丸で全体最適の視点がとても重要であること

4) 長期回収モデルであり中長期的に継続的な成長とスケールを実現する必要があること

といった前提をスタート地点とすると、ここまでのよくある間違いと言うポイントが納得感あるものと感じていただけるかと思います!ぜひ前編もご参考ください。

さて、スペースリーでは、エンジニア、デザイナー、マーケ、FS、CS、幹部候補と一緒に働くメンバーを全方位で募集しています!ちょっとでもご興味持っていただけたら以下のページもご覧いただいて気軽にご連絡ください!


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どこでもかんたんVRのスペースリーCEO、Founderです。 バックグラウンドはMBA@シカゴ大学院, 元経済産業省、東京大学院航空宇宙工学専攻(JAXA/ISAS 宇宙構造物研究室) https://twitter.com/hirokazumrt

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