【1分で読める小説】陽だまりからの便り
お題:日差し
お題提供元:スマホアプリ「書く習慣」
--------------------------------------
ここに日差しはささない。だけどそれで良い。
木陰から広場を見る。太陽の下でボールを追いかけてはしゃぐ子供たち。それはまるで、スポットライトの当たる舞台のようで。
「あんたにもあんな時代があったんだよ」
母が横から口を出す。
「そうだよねえ」
今はもう、そこには出られないし、出たいとも思わない。
シャボン玉が飛んでくる。明るい広場から、風に乗って日陰の私のところへ。
まるで何かを伝えるように、
私の目の前でぱちんとはじけた。