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映画「フクシマフィフティ」を見て思うこと

東日本大震災の際、東電福島第1原子力発電所の事故を現場で必死に食い止めようとした人達を描いた「フクシマフィフティ」という映画をレンタルしてきて見た。

この映画は前から気になってはいたのだけれど、当時、僕は被災地にいて大変な思いをしたので、この映画を見るとその時のことを思い出してまたトラウマを呼び起こしてしまうのではないかと思い見れないでいた。でも、あれから12年が経とうとしている今、もう大丈夫なんじゃないかと思い見ることにした。

この映画を見て、改めて当時本当に大変なことが起こっていたんだなと思った。現場の人達は、文字通り命をかけて守っていたんだと実感を持って知った。

後からの調査で、圧力容器が爆発して放射性物質がまき散らされる最悪の事態が起きなかったのは、結局はっきりしたい理由は分からず、いくつかの偶然が重なった本当に奇跡としか言いようがないことが起きていたからのようだ。

今、ロシアによるウクライナ侵攻の影響によるエネルギー価格の上昇を理由に、政府は原子力発電の役割をまた増やそうとしている。震災当時より安全対策は増やされたとはいえ、結局本質的に危険なものは危険なのだと思う。

PR館を各地に作ったり、沢山のお金をかけてなぜそこまでして原子力発電にこだわるのだろう。青森県にある再処理施設は、何度も稼働開始を延長し、とてつもない費用をかけて作っているが未だ完成していない。原子力全体では、いったい何兆円いや何十兆円のお金を費やしてきたのだろう。

それだけのお金を太陽光発電を初めとした再生可能エネルギーの研究開発につぎ込めば、世界をリードする素晴らしい成果が得られると思うのですが。その方が、本質的に危険な原子力発電よりよっぽど良いと思うのですが、どうなんでしょうか。

結局、お金が儲かるからなんでしょうかね。既得権益者が、この先もずっと儲かり続けられるように。そんな風に思えてしまいます。

マイナカードについてもそう。メリットが良く判らず、情報漏洩の危険の方が心配されるのに、税金をばらまいてまで取得させようというのは、やっぱり誰かが儲かるからなんじゃないだろうか。一般市民ではない誰か。

便利なものなら、お金なんかばらまかなくたってみんな進んで作ると思う。でも、メリットが分からない。だから、普及しない。それで、マイナポイントとかいって税金ばらまいて、取得しないと面倒になるように制度を変えて普及させようとしている。誰が得するためなんだろう。

結局、信頼だと思うんです。原子力だろうがマイナカードだろうが、ちゃんと納得できて信頼できるのならみんな賛成します。

でも、国の唯一の立法機関である国会を無視し、政府の閣議決定だけでこれまで積み上げてきた憲法解釈や重要な方針を変えてしまう政府は、やっぱり信用できないです。いつ、一方的に何をどう変えられるか分からないから不安です。

なんか話がずれてきましたけど、あの大災害から10年以上がたち、みんなが忘れかけている今こそ、「フクシマフィフティ」を見て、もう一度原子力発電所の危険性を思い出し、その上で今後どう扱っていけば良いのか良く考えるべきではないかと思います。

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