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BOOK REVIEW vol.012 間取りの手帖

今回のブックレビューは、佐藤和歌子さんの『間取りの手帖』です。2003年に出版された一冊。当時大学生だった“間取り図好き”な私も、近所のヴィレバンで見つけて購入しました。(調べてみると、よく通っていた京都北山店が閉店していてショック)

レビューもありました↓

“ヘン”な間取り図が満載の一冊

帯には“ヘンな間取り満載!”と書かれた『間取りの手帖』。掲載されているのは、本当に一風変わった“ヘンな”間取り図ばかり。形が平行四辺形の部屋、想像以上に長細い部屋、収納が多すぎる部屋、6帖ワンルームに対してベランダが50帖の部屋・・・?思わず、本当にこんな間取りの部屋が存在するの?と言いたくなるけれど、掲載されている間取り図はすべて“間取り収集家”である著者が実際に収集されたものだそう。

間取り好き、そして妄想好きとしては(笑)平面である間取り図を元に、実際はどんな部屋なのかを立体でイメージしてみたり、そこにはどんな人が住んでいるのかを想像するのも楽しい。間取り図の下にはその部屋の家賃も載っているのもおもしろポイント(出版当時の20年前の家賃は、随分と安く感じたりするけれど!)。すべての間取りを最初から一つずつ見るのも良し、ビブリオマンシー的に、えい!と開いたページの間取りについてじっくりと考察するのも良し。どちらの見方もおすすめです。

自分で理想の間取り図を書いていた幼少期

子どもの頃から間取り図が好きだった私。でも周りに間取り図が好きな友だちはいなかったし「変って思われるかも…」なんて思うと誰にも言えなかった。大学生になってようやく当時付き合っていた人に打ち明けることができた。(そういえばこの本を買った時も隣りにいたなぁ・・・懐かしい!)

間取りに興味を持ったきっかけは、住んでいた家(つまり実家)に子どもながらに不満を感じていて、家に対しての夢や理想がどんどん膨らんでいったから。お絵かき帳に“理想のおうち”と称して間取り図を書き始めたのが始まり。書き方は見ようみまねで、参考にしていたのは物件の広告に載っている間取り図。さまざまな家族構成や生活パターンを想像しながら、玄関からダイニング、リビング、トイレ、脱衣所、お風呂、階段上がって、寝室、子供室、ベランダ…という動線を指でたどるのが好きだった。お気に入りの間取りが書けた日には、小一時間、その家に住んでいる自分を妄想して過ごす、なんてことも(笑)

大人になった今でも間取り図が好きなのは相変わらず。今はもう自分で間取り図を書いたりはしていないけれど、もし今後、自分の家を建てることがあるとしたら、ぜひ設計の段階から関わって理想の間取りの家を建ててみたい。子どもの頃の夢、いつか叶うといいなぁ!

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