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明治安田J2リーグ 第33節 清水エスパルスVS横浜FC

聖地国立での首位決戦。前半は、お互いに慎重な入りを、0-0で前半を終える。後半から横浜FCが戦い方を変えた。その狙い通りに56分、ジョアンパウロの得点で先制に成功。その後、清水が選手交代とフォーメーションの変更で流れを引き寄せた。74分、原のドリブルから攻め、最後は宮本が詰めて同点に追いつく。終盤はお互いにチャンスを作るが決めきることができず、勝ち点1を分け合う形となった。



感想

清水エスパルス

相手のハイプレスに手を焼き、ビルドアップが安定しなかったため、前半は苦戦をしていた。しかし、後半、選手交代でフォーメーションを変えたことで戦い方が変わった。原がドリブルしてチャンスを作るなど、良い形を作ることができた。また、サイドの背後を狙うことやボランチの攻撃参加など色々な攻撃をすることができた。
前半は、左サイドのカットインからチャンスを作り、後半は、原のドリブルでチャンスを作れていたため、ブラガを右に置いて、カットインをさせたかった。
難しい試合であったが、交代で入った選手が活躍をしてチームの勢いを増しており、チームとして良い方向へ向かっている。


横浜FC

前半は、山原の背後と、山原と住吉の間を狙ったロングボールで前進をしていた。後半は、高橋やジョアンパウロがポストプレーをし、サイドに展開サイドからクロスを上げて得点という形を徹底し、得点をすることができた。
ハイプレスにより、ボールを回収することができていた。
攻守ともに山原がウィークポイントと理解しており、守備では山原にボールが渡った後はプレスをかけてボールを奪う、攻撃は山原の背後を狙うことをしていた。



両チームの狙いと得点

この試合、両チームの攻撃は似ていた。
清水は、北川が右サイドに流れてロングボールを受けることや、原が中へのドリブルをしてチャンスを作っていた。左サイドでは、ボールを受けた乾がカットインでチャンスを作るなど、右と左で違う攻撃をしていた。

横浜FCも同様に、右と左で違う攻撃をしていた。右サイドは、山原の背後や、住吉と山原の間を狙った攻撃をしていた。左サイドでは、ドリブルからクロスを上げることが多かった。前半は、右サイドでの前進が多かったが、後半は、左サイドでクロスを上げ、右サイドでシュートをする展開となった。


両チームとも狙いとしては、サイドの背後であった。
得点シーンを使い、それぞれの狙いについて書いていく。


横浜FCのゴール

横浜FCは後半からトップの高橋にボールを入れ、ボランチがボールを受ける。ボランチからサイドに展開し、クロスからチャンスを作っていた。
高橋だけでなく、ジョアンパウロも高橋と同じような役割をしていた。

また、清水の住吉がジョアンパウロに対して厳しくマークをし、マンツーマンのように守備をしていたため、住吉を引っ張り出すためにもジョアンパウロがビルドアップなどに加わっていた

得点シーン
高橋がポストプレーをし、ユーリ―ララの展開

清水は守備時は5バックでいたが、住吉が引っ張り出されると4バックになる。住吉を引っ張り出し、中央を一度使うことで清水DFを中に絞らせることができた。そのため、サイドが空き、サイドのクロスからチャンスを作ることができた。

前半に右サイド(山原)の背後を見せていたため、効果的な攻撃となった。また、山原の高さを考えると、左サイドのクロスをファーサイド(右サイド)で合わせることができれば、チャンスを作ることができるため、そこも狙っていた。


清水エスパルスのゴール

清水は、選手交代からシステムを変えた。北爪が高い位置を取り続けたことにより、原の前にスペースができた。原のドリブルで相手のプレスを回避し、チャンスを作ることができた。

また、後半は右サイドからの攻撃が多くなった。横浜FCは攻撃時に、福森が左SBのような位置をとるため、陣形が整う前に右サイドで仕掛けることが狙いであった。

ゴールシーン
原のドリブルから始まり、カルリーニョス→矢島とつなぎ、原がシュート
こぼれ球を宮本が押し込む

横浜FCのゴールキックから始まったシーンであるが、福森が適切なポジショニングを取ることができず、彼の背後をカルリーニョスが取ることができた。また、福森が矢島を捕まえることができなかったため、矢島はカルリーニョスのサポートと背後を狙う動きができた。

背後を取ることができたため、横浜FCのDFはつり出されてしまい中央が空いた。後方から飛び出した原がシュートし、こぼれ球を宮本が押し込んだ。

トップの選手がサイドに流れCBをつり出すことが狙いであった。前半から北川がサイドに流れてボールを受けていたが、サポートがいなく攻撃に繋げることができなかった。しかし、得点シーンはサポートができる距離でプレーをしたため、得点をすることができた。


横浜FCは最初からどのような形で攻めシュートで終えるのかを決めていた。そのため、終始迷いなく攻撃をしていた。

対して清水の攻撃は、どのように完結するのかがわからなかった。しかし、選手交代により、攻撃の形をはっきりさせたことで得点をすることができた。

横浜FCはこの試合も含めて、はっきりとした狙いで攻撃をしている。また、3人目の動きを意識しており、J2の戦い方を知っていると感じた。



3年連続で国立での開催となった。この試合も合わせ、3年で2分1敗という結果である。
最後に国立で勝利したのは2002年のゼロックススーパーカップ(PK戦)。90分での勝利は、その前の年の2001年のゼロックススーパーカップである。国立で行われる試合は少ないが、約20年も国立で勝てていない。
また、ホームゲームとして扱われるが、選手は長距離移動や、普段から慣れていないピッチで試合を行うため、ホームアドバンテージを活かしきれていない。

また、清水エスパルスはオリジナル10の中で唯一市民グラブからできたクラブである。そのため、地元を大切にしてこれまでやってきた。

お金がなければクラブとして成り立つことはできない。しかし、地元の協力がなければクラブとして成り立たない。ホームスタジアムはIAIである。

駅の近くであれば、清水でも人が入ると思う。そのため、早期に新スタジアムを作って欲しい。

色々な考えがあると思うが、個人的には、親善試合などで国立で行うことはよいと思うが、公式戦は特別なことがない限り日本平で行ってほしいと思う。

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モリリン
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