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明治安田J2リーグ 第8節 清水エスパルスVS徳島ヴォルティス 

連敗をしたくない清水は、今シーズン2連勝しているホームで徳島を迎えた。対する徳島は、監督交代や島川の突然の引退などチーム内が慌ただしい状況の中の一戦となった。(過去の対戦成績から、清水は徳島との相性はあまりよくない。)前半は、清水ペースであり、素早い攻撃からチャンスを作る。5分、CKのこぼれ球からブラガが押し込み、移籍後初ゴールを決める。その後も、清水が攻めること多い。対する徳島は、攻撃の形が見つからず、ロングボールを蹴ることが多い。後半は、徳島がポジションを修正したため、徳島ペースとなる。しかし、得点するまでにはいかず、一進一退の攻防が続く。その中、終盤にPKを獲得し、棚橋が決め、同点に追いつく。


結果

(H)清水エスパルス 1 対 1 徳島ヴォルティス(A)

得点
清水エスパルス:5分 11ブラガ

徳島ヴォルティス:92分 15棚橋

スタメン

オレンジ:清水 黒:徳島

選手交代
清水エスパルス:62分 30千葉→10カルリーニョス 44西原→21矢島 74分 71中村→19松崎 92分 28吉田→5北爪 11ブラガ→99タンキ

徳島ヴォルティス:54分 8柿谷→16渡 69分 11杉森→15棚橋 13西野→17高田 84分 7チアゴ・アウベス→4カイケ 54永木→14玄

感想

清水エスパルス

勝てた試合を落としてしまったことが一番残念であることです。相性が悪い相手であったため、連敗しなかったことは良かったが、首位になるチャンスを自ら手放した結果となった。徳島が相手であったため、ボールを持たれることは予想できた。そのため、ボールを奪ってからの速攻が多かったが、チャンスを作ることはあまりできなかった。相手の攻撃を防ぐことができたが、決定機を作ることができなかったため、もやもやする試合内容ではあった。この試合も、何を目的としていたのかわからなかった。加えて、疲労が見られていた選手がいたにもかかわらず、選手交代を引っ張ったためにPKを取られ、失点したため、反省するべきである。試合後、住吉の顔を見ると疲労が溜まっていることがわかり、もし次節出場することになれば、怪我が心配になる。

徳島ヴォルティス

チーム内外で色々と慌ただしい中行われた試合であったため、勝ち点を持ち帰ることができたのは大きいと思う。前半の試合内容を見ていると、面白かった徳島の戦い方がなくなっており、残念に思いました。しかし、後半にポジションを少し修正したことにより、テンポよくボールが回り、徳島らしいプレーを見ることができた。ただし、最後にはパワープレーをしなくてはいけないのは、残念である。おそらく、山形対清水戦を見て、山形と同じで3-4-2-1のような形を取り、清水の弱点を狙うことが目的だったと思います。(今シーズン徳島を見ていないため、元々左肩上がりの攻撃をしていたらすみません)
個人的に気になった選手は、42橋本20児玉です。橋本は、積極的に仕掛けるため、日本にはあまりいないタイプのSBだと思いました。また、遠いところが見れているため、積極的にパスを送ることで、攻撃のリズムを作ることができていたと思います。児玉は、今の徳島で、キーマンになる選手だと思います。ボールをもらい、散らすことができるため、彼が起点となって攻撃することが多かった。また、フリーランをすることもあり、スペースを作ることもできる選手であるため、全体を見ることができ、状況に応じてプレーができる賢い選手だと思った。守備でも、セカンドボールを拾うなど、相手より早くポジションを取り、ボールを奪うことができるため、清水の宮本みたいな選手であり、面白い選手だと感じました。

試合内容

両チームの狙い

清水エスパルス
前節まで宮本と中村のダブルボランチが鉄板であったが、この試合では、中村をトップ下とした。前節の山形戦、終盤に中村がトップ下に入り、攻撃が活性化しました。そのため、今回もトップ下に配置したと思います。中村がトップ下にいるメリットとしては、ボールを受けて散らすことができる、ゴール前に侵入することができる、ハイプレスをする時に、持続してプレスをかけることができる、セカンドボールの反応が良く、ボールを拾うことができる、の4つがあると思います。そのため、乾がいない時は、中村のトップ下はよい選択であると思います。ただし、今回は、彼の特徴を活かすことがあまりできなかったと思います。また、宮本とのボランチの方が、チームは安定するため、なるべく宮本とのダブルボランチを組ませた方が良いと思います。

中村のトップ下起用以外では狙いが分かりませんでした。試合中、何を目的していたのかわからないため、チャンスをあまり作れなかったと思います。

徳島ヴォルティス
感想のところでも書きましたが、山形のように、攻撃時3-4-2-1の可変を使い、清水の右SB吉田がマークする選手(杉森が内側にいるため)を見失い、ズレを作り、チャンスを作る狙いだと思いました。

図1

図1が前半の徳島がボールを持っていたときの配置です。可変をして決めていた配置にはいるものの、全体的にポジションが低いため、スペースがあまりない状況でビルドアップすることになりました。そのため、清水はハイプレスが容易となり、ハマるシーンがいくつかありました。また、山形戦の反省を活かし、中央を固める守備をしたため、間でボールをもらうことがほとんどできませんでした。そのため、柿谷に縦パスを入れてチャンスを作りたかったが、うまくいかず、柿谷が消えることがほとんどでした。加えて、ボールを繋ぐことができず、ロングボールが多くなったが、競り勝つ選手がいないため、ボールロストをするため、前進することができませんでした。

図2

うまくいかなかった前半であったため、後半は少しポジションを修正しました。図2が後半の配置です。全体的にポジションを上げることができたため、前半より高い位置でプレーできたため、清水のハイプレスがはまらず、ボールを握る時間を多く作ることができました。また、右サイドでは、西野をサイドに張らせ高い位置を取り、エウシーニョが少し高い位置を取る、チアゴ・アウベスが中盤に下がりボールに触れる機会を増やしたことで、攻撃のバリエーションが増えました。加えて、杉森がライン間でボールをもらうために、ポジションを少し修正したことにより、縦パスが入るようになり、徳島ペースになったと思います。ポジション修正と同時に、選手の動きもついてきたため、パスコースが増え、徳島が思うようなサッカーができたと思います。

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