12/4 編み物おじさん
決まった時間の決まった車両の電車に乗ると、同じ人に何度も出くわす。
特徴的な見た目とか、目立つことをやっている人は特に記憶に残る。
例えば電車でずっと編み物をしてるおじさんとか。
アラフォーと思わしき編み物おじさん、ずっと何か小さなものを編んでいる。
だいたいいつも資格の分厚い本を携えているけど、そちらを開いているところは見たことがない。
編み物をしていること以外全く特徴のない人だ。
強いて言うなら仕事用の鞄にプリキュア的なマスコットをつけているけど、多分娘がいるのだろう。
家族がいるんだろうな。家庭的なお父さんの立ち振る舞いが想像できる風貌だし、編んでいるそれも小さい子どものための物なのだろうと思う。
パステルカラーで、靴下か、手袋か、とにかく小さなものを編み続けている。
編み物をしている人の手元って何だかずっと見ていられる。
それに、電車で見かけるたびにちょっとずつ完成に近づいているので応援したくなる。
今朝見かけたら、編み物はだいぶ完成に近づいていた。
それはもう間違いなく、小さな子どもの手袋でも靴下でもなく、ぬいぐるみ用のニット帽だった。
そうか。ぬいぐるみだったのか。
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