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フリースタイルピアニストけいちゃん作詞作曲シンフォニア(映画「美男ペコパンと悪魔」主題歌)の世界を紐解く…かもしれない個人的な曲の感想文Vol.1

【Vol.1愛してるの意味とは】


〈シンフォニアMVはコチラ↓〉


〈映画「美男ペコパンと悪魔」公式HP↓〉


【noteに書くに至ったワケ】

映画「美男ペコパンと悪魔」の主題歌「シンフォニア」はフリースタイルピアニストけいちゃんの新曲である。
6/5(月)アニメーションのMVが発表され私はこう書いたのだが…


140文字では全く語り尽くせない!!

という訳でnoteに書く事にした。
最初に謝っておくが初めてのnoteなので読みづらかったり長文に渡ると思う。誠にすまぬ。(なぜか武士風)
けいちゃんのシンフォニアを聴いてMVを見て感じた私の主観的な印象だったり「こういう世界を描いているのでは?」というイマジネーションである。何を感じるかは人それぞれ「そういう捉え方もあるか」くらいに気軽に読んで楽しんでもらえたら嬉しい。
あくまでも(ダジャレではなく)私の主観的な推論と想像による無数に存在する解釈の中の一つとして受け取って欲しい。


【シンフォニアとは?】


今回の新曲に散りばめられている旋律はバッハのシンフォニア(1〜15番)の中の4番と15番とけいちゃん本人がインタビューで語っている。
バッハのシンフォニアは3声(3つの旋律)が重なり合い追いかけ合いながら美しい響きを生んでいる。2023年版けいちゃんによる「シンフォニア」も耳に残るメロディの裏で多彩で多重な音が鳴っている。なんか不穏な空気…ハロウィンのお化け出て来る?みたいなヒュルル音だったり、UFO来てるよね?みたいなピコピコ音だったり、え?バッハがこうなったんですか!?みたいな記憶の中で何かがフラッシュバックしているようなフレーズがあったり。
そうかと思えば突然メロウな雰囲気でけいちゃんの声が空に溶け込むようだったり色んな仕掛けが満載だ。
曲のカッコいい所スゴい所はそれこそ山ほどあるのだが今回は特徴的な歌詞の世界を考察していきたい。


【曲始まりからいきなり根源論】


けいちゃん作詞の歌詞を聴いていると音の響きに合わせ韻を踏み言葉遊びのようなリズム感が心地よく「これは何の事を言っているのだろう?」と考えさせられる抽象的な表現も疾走していく音楽でジェットコースターに乗った時の景色のように吹っ飛んで行く。しかし今回は一つずつ立ち止まって意味を考えてみようと思う。
今回の新曲シンフォニアの出だしはコレ。

「愛してるの意味や」

ハイ来ました!何コレ根源的な問い!何十年生きてきたって、もしかしたら人生終えるその瞬間まで答え出るか分かんない大問題を出だしからブチ込んで来たけいちゃん!!
…取り乱して申し訳ない。
根源的な愛の意味については語り尽くせそうになく答えも出ないので騒ぐだけ騒いで申し訳ないが次に行くこととする。


【なんか訳アリなんですか?】


「君の退屈な吐息が嘘も暗い朝も呑み込んで」
背中を向けた悪魔の姿が印象的なジャケットに垣間見える男女が気になっていた。MVではアニメーションで描かれているが誰、どこ、なぜ、という説明はない。まるでけいちゃんや関わったクリエイター達から受け取り手に委ねられた謎や仕掛けがいっぱいの宝の地図みたいだ。

小さな映画館の試写室のような場所(昔ながらの町の小さな映画館のような雰囲気もある)の最前列のシートに並ぶ男女の姿。
この彼が歌詞を語る本人、隣の彼女が"君"と考えると2人の間には嘘や怠惰や疑念やらあって暗い朝を迎えたが色々言葉を呑み込んでとりあえず手繋いでますが何か?的な訳アリ状態のようだ。
2人とも目を閉じてスンとしていて表情や感情が見えない。これが次の歌詞へとつながって行く。


【同じ響きの言葉の多重構造】


「芽を瞑って」
MV中の2人は高校生位の年齢だろうか?若い2人である。そして目を閉じている。若い芽をつむという言葉がある。また瞑という漢字一文字に見えない、めまい、暗いの意味があるからここで敢えて目を瞑ってとせずに芽を使い2重の意味を持たせて世界観を広げているように思う。
目を瞑るだと文字通り目を閉じるの意味があるが見逃す、見て見ぬフリをする等の意味もある。2人は目を瞑って何を見ているのか?舞台(もしくはスクリーン)が目の前にあり存在感バリバリの悪魔がそこに居るというのに?また若い芽をつもうとしているのは悪魔かそれとも…
男女と悪魔の関係性が気になって仕方がないが歌詞を順に追っていく事で少しずつ考える事にする。


【さらに含みのあるワード】


「色になって」
この"色"という言葉は多様な意味があり含みのある言葉だ。文字通り赤や青といった色はもちろん人の感情を表すような言葉でもある。
顔色をうかがう、驚きの色を隠せない、目の色を変える、反省の色が見えない、色良い返事をもらうなど。また色事、色好み、色に溺れる等の意味もある事を考えるとさてこの「色になって」はどう解釈する?
ここで突然だが有名な百人一首の40番歌を見て欲しい。

忍ぶれど色に出にけり我が恋は
ものや思ふと人の問ふまで

私の超現代語訳だとこう。

隠してたのにヤバ!
恋してるの?と聞かれちった(汗)
顔色でバレバレだったか…

「色になって」はこの顔色でバレバレの感じかと考えた。何がバレバレかというと歌詞を遡って欲しいのだが「愛してるの意味や君の退屈な吐息」の部分へ倒置法としてかかってくると思われる。言葉はその後嘘と共に呑み込んでいる訳なので語ってはいないが(彼が君を)「愛してるの意味や君の退屈な吐息」(の意味)も嘘も目を瞑って見逃した事もそれによって未来に起こるであろう何かの芽をつんだ事も顔色でバレバレという…。
ただ映画の内容を考えると君の退屈というのは愛していないという事ではなく先行きも分からず待たされる事への退屈さのように思う。
これはまだ単に一義的な解釈で歌詞もMVのアニメーションも抽象的で多くを語りすぎていないが故にいくらでも意味を広げられる気がする。先は長い…。
【Vol.1おわり】


【Vol.1後記】


ハイ!ここまでで既に約2500文字越えちゃいましたがサビの歌詞まですらまだまだ(遠い目)
この後さらに難解な歌詞が待ち受けているがどうなる?やれるのかセロリ?
出来ればルバートサーカスまでになんとかまとめたいという野望を持っております。
お読みいただきありがとうございます。

【つづく】








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