近代日中和平の闇

日本史で好きな時代は南北朝時代、といいながら、いろいろな時代をつまみつつ、大学の専門は近代史でした。
テーマは日中和平工作。

南北和平に奔走した楠木正儀に共通しないでもない、和平工作に奔走したある人物を取り上げたのですが、和平工作というとどうしても、きな臭さが漂います。
太平洋戦争前夜の日中戦争前後、日本と中国(ここでは蒋介石の国民党政権)にはさまざまなルートの和平交渉が浮かんでは消え、結局形になったものはなかったようです。
和平と傀儡政権樹立も紙一重ですし、もう何が何だか。。

高校時代は生島治郎の『黄土の本流』に憧れ、森川久美『南京路に花吹雪』なども読み、ミーハー心から1930年代の上海の不思議な魅力に惹かれました。この時代を読み解くうちに、ロマンだけではない、現実としてのリアルな戦争を感じました。

私が戦争文献を好んで読むのは、もちろん戦争が好きだからでなく、何故そこに至るのか、人間の悪は性質からくるのか、環境から来るのか、深い部分を知りたい欲から来ているようです。

まとまりのない回になりましたが、戦争は終わらせることが困難であり最大の問題。中国は莫大な被害を受け、日本は壊滅状態になってやっと戦争は終わりましたが、他に選択肢はなかったものかと考えてしまいます。経験せねばわからないのなら、こんな経験が二度とないように歩まねばとも、強く思うのです。

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