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再現性の高い成功のシナリオ

 戦略型組織が小さな失敗を繰り返していると、やがて再現性の高い成功のシナリオが見えてきます。

再現性の高い成功のシナリオと

□ どのようなお客さまに
□ どのような商品を
□ どのようなコンセプトで
□ ライバルとどのように差別化し
□ お客さまにどのような方法と、どのような言葉で訴求し
□ どのような仕入先、どのような生産工程で、
□ どのような価格や納期で、
□ どこでまたどのように販売すれば、商品が安定的に売れ続けるのか?

 という一連のマーケティング・サクセス・ストーリーのことです。

 ちなみに事業を興してから数年が経過しても再現性の高い成功のシナリオを発見できなかった会社は存続することが難しくなってくるはずです。会社は設立5年で85%が倒産・廃業する理由はまさに、再現性の高い成功のシナリオを獲得できなかったのが理由だとも言え、同時に再現性の高い成功のシナリオを発見することの難しさを物語っています。

 反対に言えば5年、10年又はそれ以上の期間存続している会社のほとんどすべては、何らかの再現性の高い成功のシナリオを持っていると考えてまず間違いがありません。早い会社では創業からほんの数か月で再現性の高い成功のシナリオを獲得することもめずらしくありません。

 さて、再現性の高い成功のシナリオの発見に成功した会社はここで大きな分岐点に立つことになります。

それは事業を拡大するか?拡大しないか?の分岐点です。
会社を大きくするか?しないか?と言い換えることもできます。

 もちろん会社を大きくすることだけが正解という訳ではありません。しかし、もし会社を大きくしようと感えたのなら、戦略型組織のままでは事業を拡大することは困難です。

そこで行われるのが戦略型組織から実行型組織へのステージ転換です。

実行型組織への転換

「実行型組織」とは文字通り、発見した再現性の高い成功のシナリオを、ひたすら忠実に実行することを目的とした組織です。一般的にこのステージでは人を増員することになります。

人を増やして生産量を上げ、人を増やして営業活動を拡大し、ひたすらに売上の拡大、増収増益をめざします。

戦略型組織では再現性の高い成功のシナリオを発見するために、さまざまな試行錯誤が繰り返えされました。

戦略型組織の中には『小さな失敗が、やがていつか大きな成功に結び付く』というチャレンジ文化が形成されます。

しかし、実行型組織はそうではありません。

実行型組織は小さな失敗を嫌います。『小さな失敗(ミス)が大きな失敗(事故)に繋がる』という文化が形成されていきます。

 実行型組織の場合には行うべきこと、行ってはいけないことが明確です。チャレンジなどするよりは、決めたことを決めた通りに行う方が会社を発展させる力となります。

 実行型組織の場合には、実行すべきことが明確化されていますので、改めてチームで何かを考えるよりも、個人の能力を高めた方があらゆる面でうまく行きます。

 会議は個人又は各セクションが、決められたことをきちんと行えているか否かの報告会(反省会)となります。会議の中で創造的なことは一切起きなくなってきます。

 今さら何かを深く考える必要も、チームで話し合う必要もほとんどありません。ただただ実行するのみです。そして、ただ実行すれば、会社はどんどんと成長する時期でもあります。

 いかがでしょうか?戦略型組織のステージと実行型組織のステージがざっくりとご理解戴けたでしょうか?気を付けていただきたいのは戦略型組織と実行型組織のどちらが優れているという訳ではなく、それぞれに役割が異なるということです。

 御社は戦略型組織傾向が高いかのか?それとも実行型組織傾向が高いのか?を簡易診断できるシートを掲載しておりますので、ぜひ診断をしてみてください。