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複業先で取り組んでいること(その2)

昨年12月からご契約いただいてるcatallaxyさんで取り組んでいることをご紹介します。

その1の続き)
 現在3社とご契約いただき活動中。
 2社での活動については「その①」でご紹介、残りの1社の活動をご紹介。

■株式会社catallaxy (2020年12月〜)
https://catallaxy.me/
  →金属加工の商取引プラットフォーム「Mitsuri」を運営する、
   2015年創業のベンチャー企業

バックオフィス業務を担当している方がお一人いて、
「バックオフィス業務アドバイザー」として、その方が担当する業務全般を改善するお手伝いをしています。

具体的にやったこと(やっていること)

①問題の発見

 最初に、現在の業務で困っていることを「担当者」の方に聞きました。
 できるだけ沢山だしてもらおうと思っていたのですが、
 その方は、既に自分の中で問題を整理していて(スゴい!)
 「一番困っているのは入金消込廻りです、まずこれを何とかしたい!」
 ということでしたので、ちょっと重めの課題でしたが、まずは入金消込に
 関係する業務に絞って改善することにしました。

②問題の確認(共感)

 次に、その問題を掘り下げていきました。具体的な一つ一つの作業まで
 ヒアリングしながら、どこに問題の原因があるのか、どこに躓きポイント
 があるのか、前工程や後工程は?更にその前や後はどんなことを?
 などを私自身が問題を共感できるまで聞きまくりました。
 そして、私なりに問題となるポイントを整理した上で、担当者の方と解決
 までの道筋についての認識を合わせました。

③解決方法のリストアップ

  解決までの道筋に合致しそうな方法について調査した上で、複数の選択肢
 を準備しました。そして、それをベースに担当者の方と一緒に、選択肢を
 もう少し絞り込みました。
 そして、この選択肢について検討する承認を社長にもらいました。

④詳細検討中

 選択肢全てについてトライアル環境を使って検証などを行っています。
 <今はここ>
 その上で、最終判断を仰ぐ予定です(来週決定)。

バックオフィスにおける業務改善の、割とオーソドックスな進め方です。
まずはここをしっかりやりきるべく進めています。

アドバイザーに求められる成果

私が「バックオフィス業務アドバイザー」として提供したいアウトプットは、大きく2つあります。

一つは、
実際に具体的に「業務を改善する」こと。

そしてもう一つは、
「業務改善できる人(チーム)を創る」こと。

業務改善に終わりはありません。
一つ一つの業務を改善することで業務を効率化するのはモチロンのこと、業務改善プロセスを一緒に経験することによって「業務改善のやり方」を学び、自分自身でその改善プロセスを回せるようになることが、最も重要で求められる成果だと考えていますので、それにも着手することにしました。

Catallaxyさんでの「業務改善できる人」創り

入金消込に関する業務改善プロジェクトを進めるかたわら、その他にはどんな問題を感じているのか、ザツダンしながらヒアリングしてみました。

課題に感じていることは色々と出てきました。

「他の会社ではどのように解決しているんですか?」
「こんなツールを使って改善しているようだよ」

  →とkintone等のツールを紹介したり、
   改善事例を紹介したい。

「めっちゃ便利そうですね、ちょっと触ってみます」

と、ツールに関する知識を増やすこと、
ツールを使った業務改善手法の知識を増やすこと、
をまずは試みました。


一方で、
課題に感じている業務については、その処理の一つ一つを深堀りして聞き出しました。

「経費精算につけているこの付帯情報はどんなことに使っているの?」
「これは、○○の際に使っている情報なんですよねぇ。。」
「なるほど、結構面倒だね、、これ

「この処理、社員の人達とのやりとりはどうやってるの?」
「△△を使ってやってます。」
「なるほど、処理側でシステムを入れるとそこにも影響が出そうだね。」


業務改善プロセスで重要なのは、
「なに(what)」「どうやって(how)」改善するかを決めることなのですが、それを探し出す上で、業務を一つ一つの処理に掘り下げて見直すことは重要なアプローチです。
それを体感してもらうことを試みました。


そして、1週間後のザツダン。
担当者の方から開口一番報告がありました。

「先週話をしていた例の付帯情報、つけるの止めました。
 社長にも要らないっていってました、さっそくやってみます。
 これ無くなったら、めっちゃ楽になります!!(笑顔)」

「いいですねぇ、それ最高ですね!(笑顔)」

まさに120点の回答でした。

 →業務効率の問題を解決する際、そのペインポイント自体を無くしてしま うことができれば、他者への影響も少なく業務は改善するのですから、一番簡単に改善が図れます。
改善手法(how)はITツール導入、自動化、アウトソーシングなどいくつもありますが、「(やるのを)止める」が最強の手法となることが実は多くあります。私自身も「それ止めれないかなぁ」と最初に考えることを常に意識してます。

  ▼バイブル「その仕事全部やめてみよう」
  
いきなり「免許皆伝」か、と私の中で衝撃が走りました。。
続けて、聞いてみました。

「ところで、、普段の業務が忙しいのに、業務改善のタスクが増えてしまってますね。システム検証とかも大変だと思いますが、大丈夫ですか?」

「全然大丈夫です、っていうかめっちゃ楽しいです!

楽しいって、、
はい! 「卒業証書」をお渡します!!

この方、最初からセンスあるなぁと思っていたのですが、
あまりの飲み込みの速さにビックリです。

業務改善のための3要素

業務改善できる人(チーム)には、大きく3つの要素が必要です。
①知識を増やす 
 ・業務改善するためのツール
 ・業務改善手法
 に関する知識を持ち、その知識を常に増やす活動ができること。

②探求してやってみる
 ・問題を細かく分解して原因を探す
 ・それを解消する方法を考える
 ・いったん決めて実行してみる
 ・振り返る
 「考える→実行する」このサイクルを回せること。

③楽しむ
 業務改善活動には終わりがありません。
 改善するプロセスにおける地道な作業を楽しめること、
 これが最も大切だと思っています。

Catallaxy社の担当の方は、
入金消込業務改善プロジェクトを一緒に対応している間に、そしてザツダン的な業務改善ディスカッションをしているわずかな期間で、
知識の大切さを知り、自分で考えて実行してみるというプロセスを回し、業務改善の楽しさを体感してくれました。

おそらく、入金消込業務改善プロジェクト(まだまだ、一緒にやるべき作業はたくさん残ってますが)が完了する頃には、
担当の方のスキルは更に高まって、業務改善プロセスを自分で回すことにも慣れて、私の助言も殆ど必要なくなり、
月1回程度とか必要となった時に、お茶を一緒に飲みながらザツダンするだけで、社内の業務改善を推進していってくれるのではないかと思います。
(めでたく「お役御免」なり www)

本プロジェクトはまだ途中ですが、バックオフィス業務アドバイザーにとっては、このサイクルこそが『成功のイメージ』であると定義し、できるだけ多くの会社の方と一緒に「業務改善プロセスの種」を育てていきたいと考えています。

まだ始めたばかりですが、この理想に向かって精進してまいります!
  



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