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広報・PRをまなぶオススメ本12選。

未経験から広報になって先輩もいなかった初期のわたしが、ワラにもすがる気持ちですがったのが本だった。もちろん広報の勉強会や他社の広報、メディアのみなさんにもたくさん教えてもらったけど、本の情報伝達力はとても高い。

書籍の企画会議をくぐり抜けて世に出回っているのだから、質の高い情報を一気にインプットすることができる。かつ"いま"の自分に必要なことに沿ってインプットできる。

この記事では、広報になりたての頃に読んでおいてよかったなーというものから「もっと早く知りたかった」まで。

同業のひとからオススメの本を聞かれるたびに送っていた長文メッセを記事に仕立ててみた。

2020年5月11日:あまりによかったので、1冊追記しました。

広報・PRの概要をつかむ

広報・PRの成り立ちや、どんな役割を求められているのか?どんな知識をつけるべきか?が体系的にわかる。わたしはPRプランナー試験を受けるにあたり、試験勉強のためにはじめて読んだ。

でも、もっと早く読んでいたら、吸収率が変わっていたかもと後悔している。読みながら「ここはできてるな」「ここはまだやったことのない分野だ(パブリックリレーションズ、奥深い……)」と、チェックもできる。

がっきーのドラマでもおなじみ「空飛ぶ広報室」。自衛隊の広報室を舞台にした小説は、実際の方々をモデルにされているだけあって、超リアル。

広報・PRは自分たちの組織が世間からどう見られているのかを客観的に認識すること。露出至上主義への警鐘。現場の巻き込み方、関わり方。

社員に取材協力してもらうときは、そのひとのキャリアや人生にどんな影響をおよぼすかまで想像を働かせること。メディアや地域との関係づくり。

広報・PRが持つべきマインドがまんてんだった。それでいて、一流エンタメ作品でもあるので、没頭して一気に読める。

メディアの目線を知る

広報の専門誌「広報会議」。どれだけ助けられたことか。さまざまなメディアへのインタビューや元記者の連載、メディアから見た広報、他社の事例、炎上広報対応まで、幅広い知識を得られる。定期購読必須かと。

新聞社の組織がどう分かれているのか。新聞の記事の大きさによって読み取れること。新聞記者の思考回路は?いつが忙しいの?

この本を読んで、なぜ官庁担当の記者さんと、あの時はうまくコミュニケーション取れて、あの時は取れなかったのか、がよく分かった。仕事相手の生態を理解しないと、いい仕事ができないよ!な本。


ブランディング

「ブランド」とは、どうできるのか?を分かりやすく、豊富な実例から学べる本。あのブランドの戦略ってこうなってたのかと逆算して考えるのもたのしい。

はじめの頃に読んでおくのがオススメ。

おなじくブランディング系なら鉄板。ブランド戦略を展開するうえで、ブランドのフェーズやポジションごとにやってはいけないこと、やるべきことがよくわかる。

著者アル・ライズさんの書籍は以下をはじめ、いくつか読んだけど、内容は似ているところも多い。まずは22の法則を読んでおくと良さそう。


広報の実務

以下は、どれも日常の業務にすぐ活かせる、超実用的な話ばかり。いろんな広報に話を聞いて回るよりも、まずはこの本を読んでから、分からないこと、より詳しく聞きたいことを決めるのが近道。

プレスリリースってなに?会ったこともないメディアの方へのアポイントってどう取るの?ネタを掘り起こせというけど、どうやって?とかもう、ほんともっと細かい話まで丁寧に教えてくれる本たち。

実務系では、もう1つ。

会社の黎明期から、数千人のメガベンチャーになるまでのただ中を過ごされてきた上村さん。みんながいつかはきっと訪れるかも?という道を通ってきた、その経験談は貴重で、ありがたい。

あと、上村さんは第一子の出産後に本業と並行して執筆されていて、すごすぎ…まだやれることあんな!と武者震いせざるをえない、お尻をたたかれる本でもある。

PRの可能性を感じる本

民族対立の歴史はおろか地理も知られていない、世界中で似たような紛争があるという認知から「かわいそうなボスニア、悪者のセルビア」の一方的な構図がどう世界中に浸透したのか。PRのプロのお仕事ぶりに圧倒された。

相手の大事にしている価値観は?
自分たちのどんな側面を切り取ると共感を得られるのか?

をベースに、あとは超基本の積み重ね。個々の関係者に応じた丁寧なコミュニケーション、深い教養に裏打ちされたメッセージ設計、機を逃さずすばやく動く、役割分担、素材をきちんと見つける。

倫理的には疑問を感じる点も多いのですが、PRの力をまざまざと見せつけられる本。


広報会議でも海外のPR事例の連載を6年にわたって書かれていた、本田さん。

社会の合意をどう取っていくのか。意識を変える仕掛けとは?パプリックリレーションズを中心にさまざまな施策を組み合わせると、こんなダイナミックなことができるのか!とイメージを膨らませることができる。


以上。明日すぐ活かせるものから、長期的に血肉になりそうなものまでご紹介してみました。長期休暇のお供にも、ぜひ。

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