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独学で原書を読む

 僕は工業高校出身だ。

 1970年代、大学では学園闘争が激しく、高校進学を控えた僕は大学へ行く事を躊躇った。

 絵を描く事と数学が得意だったので都立の工業高校建築科に進学した。

 建築科では建築パースと建築史の授業が好きだった。

 建築史の授業で出会ったワイマールの芸術運動、バウハウスだった。

 この出会いが後のぼくの人生を導くことになる。

 バウハウスの中心的画家、パウルクレーやカンディンスキーに刺激され絵画への関心が高まった。

 バウハウスの芸術運動に少なからず影響を与えた哲学にも関心は向いた。

 神田の洋書屋で鈴木大拙の「Living by zen」とバートランドラッセルの「The Conquest of Happiness 」を買って読み始めた。

 工業高校だったので英語は2年生で終了していたが中学生の時に通っていた個人塾で文型を習っていたので、独学で原書を読んでいた。当時から自分なりにスラッシュ・リーディングしていた。

 哲学書を読み進める内に、僕は大学で哲学を学びたいと思う様になっていた。

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