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読書記録

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今まで読んだ本、おすすめしたい本の記録です
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#万城目学

読書記録77 2024年3月の本まとめ

新年度が始まりました。大学院2年生、大学院も折り返しで震えております。 先月読んだ本を紹介します。 1.シャーロック・ホームズの凱旋(2024)森見登美彦 待望の新作。 森見登美彦自身がスランプに陥ったのをワトソンとホームズに仮託している入れ子構造。ヴィクトリア朝京都と「ロンドン」も天地あべこべになっていて、『熱帯』『四畳半』を思わせる森見登美彦お得意のパラレルワールド。創り上げた「ロンドン」から抜け出して戻ってきた「ヴィクトリア朝京都」もまた創作であり、さらにそれを読

読書記録70 9月の本まとめ

9月は色々あって振り返りが間に合っていない。インターンに行ったり休んだり旅行に行ったり夏休みを楽しみました。 1. 『東大教授が教える知的に考える練習』(2018)柳川範之 インターンに参加して「自分の頭で考える」ことをいかに今まで怠ってきたかを実感したので。本に頼っているあたりで、「自分の頭で考えて」ない矛盾に陥っている気がするが、ひとまずの足がかりとして。日常生活の中で、問題意識のとげとげを持ちながら、そのフィルターに情報を垂れ流しにしておくことが必要だということだそ

読書記録69 『万感のおもい』内なる勘違いを育てる

なぜか万城目氏のエッセイについて記事を書きたくなる。 敬愛なる森見登美彦氏の影がチラつくからか。 大体悩んでいるタイミングで手に取っている気がするし、そうやって読むと大体背中を押してくれる不思議な人物。 『万感のおもい』この度読んだのは2022年に出た、『万感のおもい』。 横長で見たことない本の形だなと思ったら、夏葉社発行だった!やっぱり素敵な本作るなー。 (夏葉社は島田氏が手掛ける一人出版社。『電車のなかで本を読む』良いのでオススメです。) 万城目学のエッセイはサ

読書記録52 7月の本まとめ

感想を書く余裕がないので、取り急ぎ。 勉強頑張ろうの7月でした。 読んだ本1.『お金のむこうに人がいる』(2021)田内学 2.『なんらかの事情』(2016)岸本佐知子 3.『星間商事株式会社社史編纂室』(2014)三浦しをん 4.『佐久間宣行のずるい仕事術』(2022)佐久間宣行 あちこちオードリー、ANN0でお馴染みの佐久間さん。表紙に顔がどーんと載っていて面白い。若林も佐久間さんのことすごいと言っていたし、この本の中でも放送作家のオークラさんや、おぎやはぎがコ

読書記録41 1月に読んだ本まとめ【15冊+4冊】

こんにちは、だるまです。 2022年も本を読んでいきます。1月は当たり前と思っていた前提がガタガタと崩れていった月でした。 読んだ本1.『華氏451度』(2021)レイ・ブラッドベリ 1953年発刊。新年1発目、いい本を読みました。 2.『会って、話すこと。』(2021)田中泰延 ほぼ共著者である編集者の今野良介さんにスキをいただけてありがたい限りです。 3.『紙の動物園』(2017)ケン・リュウ 中国、日本、アメリカの混ざった歴史SF短編集。ファンタジーなのに心

読書記録40『ザ・万歩計』つべこべ言わずできることをやる

こんにちは、だるまです。前回のnoteで約束した通り、万城目学のエッセイを主役にした記事です。助演男優賞からの主演男優賞おめでとう! 森見登美彦と万城目学と紹介する本は万城目学の『ザ・万歩計』です。 万城目学は『プリンセス・トヨトミ』『偉大なる、しゅららぼん』を読んだくらいで、エッセイは読んだことはなかったです。 それでも彼の存在感が大きいのは、森見登美彦と仲がよろしいから。 年始のはてなブログでは、森見登美彦が愛する「コウペンちゃん」に対し、「僕はペンギンなんだペン!

読書記録39 ざ えっせい ‐面白いエッセイとは‐

こんにちは、だるまです。淹れた珈琲が美味しくてにんまりしています。お湯を少し冷まして、ちょろちょろと注ぐ時間がたまらなく好きです。 珈琲といえば、アマゾンプライムで観ている『珈琲いかがでしょう』。なぜ観ているかというと、中村倫也が好きだからです。すごいファンというわけではないです。「水曜日が消えた」は観ました、「凪のお暇」は観たい。 そんな中村倫也のエッセイ集『THE やんごとなき雑談』と、翌々日に読んだ万城目学の『ザ・万歩計』を引き合いに、エッセイとは?を考えていきます