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カサミラ または ラ・ペドレラ

43 .ラ・ペドレラ

 日本のガイドブックには「カサ・ミラ」と表記されているが現地ではこの呼び名だった。20世紀初頭にガウディが設計したブルジョワ向けアパートメントである。当時は建設に反対する意見も多く、前衛的な外観から悪口の意味を込めて「石切場」(ラ・ぺドレラ)のニックネームがついた。


 内部を見学しながら私は同潤会のアパートメントを思い出していた。青山とか江戸川橋に昔あったものだ。中を探検する時のワクワク感が似ている。

    一戸あたりに割り当てられた部屋数は10程度。20世紀初めの、バルセロナ富裕層でスノッブな人たちの暮らしぶりを垣間見ることができる。召使い部屋や子供部屋、家族のリビング・ダイニング・書斎・クラシカルな壁紙などもそのまま残されている。屋上はガウディ彫刻が並び、1世紀以上前の建築物というより未来世界の住宅のような雰囲気が漂うのだった。

【タイムラプス】ラ・ペドレラの屋上を歩く。

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中庭から見上げる。

52.カサミラ 中庭から


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