NHK「朝までラーニング！」に真貝寿明先生が出演されました！―—編集担当者が見つけた『ロヴェッリ 一般相対性理論入門』との共通項
『日常の「なぜ」に答える物理学』の著者であり、『演習 相対性理論・重力理論』『ロヴェッリ 一般相対性理論入門』の訳者である真貝寿明先生が、2023年8月26日に、NHK深夜放送の「朝までラーニング! #相対性理論 ～100分後にE＝mc^2を説明するサンシャイン池崎～」に出演されました。
相対性理論のエッセンスをコンパクトに学ぶというコンセプトに『ロヴェッリ 一般相対性理論入門』（以下、本書）と通じるものを感じた本書の編集担当者は、リアルタイムでこの番組を視聴し、実際に朝まで相対性理論を学んできました！
番組の内容は、真貝先生がお笑い芸人のサンシャイン池崎さんに3コマ計100分の講義で相対性理論を解説し、その後、池崎さんが小池美波さん（櫻坂46・池崎さんの「推し」）に3分間で説明できるか挑むというもの。
1コマ目は数式も紹介しながら、板書で本格的な講義を展開。
2コマ目はスライドを使って1コマ目に学んだ内容を改めておさらい。
そして3コマ目では、発展的内容として一般相対性理論のエッセンスと最新の研究成果を紹介する、という構成でした。
真貝先生の巧みな説明で相対性理論の面白さを十二分に感じることができ、たったの100分間にあれほど濃密な内容を学べるのかと、たいへん驚きました。
大きくふたつの点で番組と本書の共通項を感じましたので、紹介させていただきます！
1点目：真正面から取り組んだら理解に長い時間を要するところを、専門家がうまくガイドしてくれるおかげで、エッセンスを短時間で楽しめる
「光速不変の原理」「Ｅ=mc^2」「ブラックホール」「重力波」など、相対性理論には魅力的な用語や概念が多々あり、それらに心惹かれる方は多いのではと思います。
しかし、これらを理解するために必要な理論は非常に難解です。道具として用いる数学の修得に挫折してしまった方は少なくないと思います。また、たくさん勉強して計算はできるようになったけれども、ふと考えてみると、この式が何を意味しているのかわからない、なんてことも……。
専門家が道案内をしてくれることで、学習の大きなハードルをうまく回避し、考え方や得られる結果などの面白さを最短経路で味わうことができます。この点が、番組と本書の大きな特長だと感じました！
2点目：それでも、重要な数式はちゃんと見せる
番組を視聴して非常に興味深かったのが、1コマ目で板書を使って本格的な講義を展開されていたことです。重要な「Ｅ=mc^2」をはじめ、マクスウェル方程式やローレンツ変換など、割とたくさん式が出てきました。
本書でも、第3章で数学を扱っています。導出過程などは大胆に省いているものの、分量は少なくなく、いったん読み飛ばす読者の方もいらっしゃるかもしれません。
人によっては、数式それ自体に苦痛を感じ、ないほうがよいと思うかもしれません（池崎さんも2コマ目で、最初からスライドで説明してくださいよ！と言っていました）。
しかし、数学を使ってひとつひとつ理論を構築していく営みもまた、相対性理論の面白さのひとつであり、視聴者の方や読者の方からまるっきり隠してしまうのも、個人的にはもったいないなと思うのです。
ひとまず最速でエッセンスを味わったそのあとに、相対性理論のさらなる深遠を楽しみたいと思われた方は、ぜひ、番組や本書に出てきた式の導出などにもチャレンジしてみてください！相対性理論に出てくる数式をしっかり理解するための良書もたくさんありますよ！
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果たして池崎さんは推しにうまく相対性理論を説明できたのでしょうか…？
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番組では発展的内容として扱われていた一般相対性理論について、もっと深く学びたい方は、ぜひ『ロヴェッリ 一般相対性理論入門』を読んでみてください！
◇関連記事はこちら↓
番組で出てきた図のうちいくつかは、真貝先生の著書『日常の「なぜ」に答える物理学』に掲載されているものです。
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