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路地裏ニャン方見聞録リターンズ#8 「ネコという名前を持つ、猫好きの聖地へ」編

マレーシアを1ヶ月かけて1周しながらネコのを撮影をしたことがある。首都のクアラルンプールから南下して、シンガポールを経由。ボルネオ島へ渡って、コタキナバルまで北上というルートだった。
今回は、その中でも「クチン(マレー語でネコの意味)」という名前を持つ、ネコ好き、猫写真家には避けては通れない街でのエピソードをご紹介しようと思うのだ。

ちょうど今の時期、旧正月が被るタイミングでマレーシアにいたので、移動などが大変だったのだ。何しろ旧正月は中華圏でのお正月なので、どこもかしこも超大型連休な上に、どこもかしこも大混雑になってしまうのだ。

クアラルンプールからマレー半島を南下して、右側にあるボルネオ島へ移動するタイミングを見計らいつつ、シンガポールへ。そこから飛行機で飛ぼうと思っていたけれど、どのフライトも満席状態。どうすればいいかなあと手段を考えて、またまたクアラルンプールへ。そこでなんとかクチン行きのフライトをゲット。なんとかボルネオ島へ渡ることができた。 

旧正月があることはわかっていたけれど、ここまでの状況になると思っていなかったので、予想外のハプニングだった。フライト料金も繁忙期でなかなか高額だったけど、渡らないと行けない理由があったのだ。それは、北部にある街、コタキナバルから日本に帰らなくてはいけないので、いずれにしても渡らないといけなかったのだ。

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どうにかこうにか聖地クチンへやってきたのだ。
この旅で絶対に訪れなくてはいけないと決めていた場所である。なんといっても名前が「クチン、ネコ」なのだ。街にはネコのオブジェがあったり、ネコ博物館もあると聞いていたので、ネコがいない訳がないのだ。クチンでネコを撮りまくるぞと、クチンのことを思うとテンションアゲアゲだったのだ。

空港からバスでクチンの街へ。いきなりネコの像が歓迎してくれた。
これはまた気分が上がるのだ。ホテルを見つけるのもなかなか大変で、とにかく見つけては部屋があるかを確認していく。ネットでプロモーション割引があるところがあれば、速攻確認しにいく。これを繰り返してなんとかそこそこな場所を見つけたので、投宿。

早速ネコ撮影に出発! このクチンという街は、マレーシアでもクアラルンプールがあるマレー半島よりも大きいボルネオ島にある。ボルネオ島は、マレーシア、インドネシアとブルネイ王国が所在する大きな島である。
クチンはボルネオ島の北西部にある、マレーシアでも大きな街と言われている。

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街を歩くと至る所に、ネコのオブジェがある。街を上げてネコで活性化を狙っているようだ。

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ネコがいろんな仕草をしている。

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こんな銅像も設置されている。

どれだけネコ推しなんだろう。
でも、でもだ。ずっと歩いているけれど、ネコに出会っていないのだ。街を上げてのネコ推しなのに、ネコがいない。ネコはいったいどこにいるというのだ。

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そうだ、それを研究すべく、クチンにある「キャットミュージアム(ネコ博物館)」に行ってきたのだ。もうすでにどんな物が展示されていたのか覚えていないのだが、ネコをモチーフにした漫画、私の大好きなガーフィールド含めて、いろいろな物が展示してあったのは覚えている。
それと、お客さんは私だけだった。あ、そうだそうだ、ステッカーももらったなあ。

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私が訪れたのは、15年位前なので、今はいろいろ変わっているんだろうなあ。また機会があれば行きたいなあ。

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マレーシアはイスラム教の国なので、いろいろな場所にイスラムモスク(寺院)がある。イメージとしては、アラジンの世界観。
私がネコの撮影で海外に行く際、イスラム圏に行くことが多くなっていた(最近は行っていないけど)。トルコやエジプトなどを訪れて知ったのは、ネコが多いこと。そして大事にされているということだった。理由としては諸説あるのだろうけど、私が聞いたのは「ムハンマドがネコを大切にしていたから」だった。だからかネコは街中でもよく見かけるのだ。

それと、私はイスラム教のアザーン(礼拝の際に、寺院のミナレット(尖塔)から経典を歌い上げるもの)を聞くのが好きで、耳に心地よいのだ。
初めてアザーンを聞いたのは、トルコのイスタンブールだった。ヨーロッパからトルコに入ると、イスラムを感じるといい、アジアからトルコに入るとヨーロッパを感じるという、魅惑の街だ。夕方にイスタンブールのあちこちからアザーンが聞こえてきたときは、初めてイスラム圏に入って未知の土地に来たのを実感したものである。
今もyoutubeでアザーンを聞いたりしているくらいである。

で、ネコである。
あまり見かけないのだ。
よくまあこれでネコ雑誌にネコのフォトエッセイとして数回も掲載していたなあと思うくらいに、ネコの写真がないのだ。そこでふと気づく、そうそう、編集長からも「読み物」メインで楽しいフォトエッセイと言われていたから、ネコの写真あるけれど、かわいい写真は掲載していなかった(撮っていなかった)。どちらかというと、その土地でどんなネコたちが、どのようにして生きているのか。人と関わっているのか。そして、行ったことがない人たちが、このフォトエッセイを読んで、旅の追体験をしてもらえれば。次の旅行に行った際に、ネコがいたら写真を撮ってもらえたらいいなあと、そんなコンセプトだったのだ。

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ネコがいた! 

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クチンの街をなんとなく一望できる、映画館のあるビルの最上階からの眺め。川を挟んだ対岸に行ってみる。

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渡し舟で対岸へ。

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マレーシアには、水上集落(カンポン)がたくさんあった(今はなくなっているか、なくなってきている)。湿地帯のようなところだったり、排水が流れないで溜まっている溜池のようなところに、木製の橋をかけて、道を作ったもの(こんな説明で申し訳ない限り)。生活排水もそのまましたの排水になって溜まっているので、衛生的に悪いので問題視されていた。

クチンの街の対岸にも水上集落があり、ここは排水の上ではなく、湿地帯の上にあった。

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こんな感じ。家も土台があるというよりは、柱で高床式になっている。

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ここでやっとネコに出会う。雰囲気はとてもよく、出会う人みんな笑顔で挨拶をしてくれる。

こういう場所って外国人あまりこないんですよね。もちろん、私もいろんな国を旅しているので、これまで危ない目にも遭いかけたこともある。そんな旅の経験から、ここは危ないか、危なくないか。この人はちゃんとした人かなどを感じ取れるようになっていた。これは旅人の多くが自然と身につける能力だと思う。

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雨が降った後。洗濯物を気にかけているネコ。

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かくして、ネコの聖地でネコの撮影をする。
私の最大の目的は達成されたのだ。これは小さな一歩だけど、モリケンにとっては大きな一歩になったのだった。

また行きたいなあと、旅の虫が疼く今日この頃である。


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猫写真家・森永健一公式サイト Feel So High! cats side.


ブライダルカメラマン&猫写真家のモリケンこと森永健一。 ネコ写真集「あきらめニャければうまくいく」(電波社)より発売中!エキサイトニュース、えんウチ、しらべぇにも取りあげられました。 東京カメラ部写真展4回入選。 ネコフォトエッセイも連載していました。