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『【Meta Quest 3】複数の部屋をまたいだ広い範囲のMRコンテンツを開発可能に。未来は空間サイネージに?』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.7.26

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■【Meta Quest 3】複数の部屋をまたいだ広い範囲のMRコンテンツを開発可能に

Meta QuestのSDK(ソフトウェア開発キット)で、“複数の部屋を使用”するQuest 3向けMRコンテンツが開発可能になっていることが確認されました。

これまで、Meta Quest 3では、プレイエリアを規定する「空間アンカー」によってバーチャルなコンテンツを現実世界に固定します。この空間アンカーはこれまで1部屋にしか対応していませんでした。

Apple Vision Pro で「空間コンピューティング」という概念が提唱されて以後、いろんな部屋にモニターを「置いておく」という、ちょっと前ならSF映画の世界観だったものが現実になりました。

その後Meta Questも空間コンピューティング関連のアップデートに注力するようになりました。Apple Vision Pro ほどとはいかなくても、7.5万円のQuest3で60万円の製品に近いことが体験できるコスパ感は大きく、今後も空間コンピューティングの強化を進めるのではないかと思います。

そんなQuest3で不便に感じるのが、1部屋でしか「空間」を使えなかったことでした。しかも日本の住環境だと1部屋まるまるが使える家は少なく、実質「一歩も動けない」に近い使い方になることも多かったように思います。

VR空間には広さを感じるのに、使用可能ゾーンを示す「ガーディアン」に囲まれてカラダが狭い空間から動けないという矛盾したストレスを毎回感じていましたが、今回のアップデートでこの不自由さが解消されます。


Meta Quest3 v65・v66の変更点

Meta Quest 3は最新のSDKアップデートにより、複数の部屋をまたぐ広範囲のMRコンテンツの開発が可能になりました。従来は、Meta Quest 3の空間アンカー機能が1部屋にしか対応しておらず、MRコンテンツは1部屋内に固定されていました。

今回のSDKのv65アップデートにより、空間アンカーの対応範囲が200平米に拡大し、複数の部屋でスキャンされたシーンメッシュを利用できるようになりました。

さらに、v66のアップデートにより、MRコンテンツ起動中にガーディアン(プレイエリアを示す境界線)を無効化する機能が追加されました。従来は、MRコンテンツ起動中にプレイエリアを離れるとガーディアンが有効のままであったため、MR体験が中断されることがありましたが、これによりシームレスな移動が可能になりました。


より理想的な空間コンピューティングの希望は

今回のアップデートは、Apple Vision Pro により近い体験ができるという意味でよいものだと感じますが、一方、もっと夢想が広がります。

・スマートグラスで実現してほしい

超根本的なことですが、やっぱりVRゴーグルは重くて暑いです。VR空間で仕事をしようとは思えませんし、つけたままご飯を食べたり家族と会話したりという日常に持ち込むことは考えづらいデバイスだと思います。

家のあちこちに用途別のモニターを置いておける空間コンピューティングを、より日常の中に溶け込ませるためには、やはりVRゴーグルという形状では難しい。本当は裸眼がベストですが、メガネやサングラスという日常使いできるもので空間コンピューティングを実現してほしいと思います。

Metaはスマートグラスも作っていますし。

・街中、日本中、世界中の空間に対応してほしい

200平米まで対応というと、日本の一般家庭の住宅ならほとんどカバーできる広さではあります。

しかし、スマートグラスで街中にも繰り出せるようになるとしたら、モニターを固定しておけるエリアは200平米では到底足りません。

駅やバス停に近づいたら、時刻表や次の便が出発するまでの時間カウントダウンが空間に大きく表示されたり、職場に着いたら仕事用のマルチモニターが設置されていたり、と、生活導線の中に置いておきたいモニターがたくさんあります。

いちいち行く先々で空間設定するのは面倒ですから、街中、日本中、世界中という超広大なエリアを自由に設定できるようになると便利です。

・他人が設置したモニターで空間サイネージ

今は自分が設置したモニターしか見えませんが、他の人が設置したモニターが表示されるとサイバーな街が出来上がります。

入り口に黒板メニューやデジタルサイネージを設置しているお店はたくさんありますが、あれが空間モニターとしてスマートグラスで見えるようになると最高です。

名付けて空間サイネージ。

興味がある情報を見つけたら、操作して詳しく知ることも、予約することもできると便利です。モニター型だけでなく、AIアバター店員が立っているようなルックも実現できれば素敵です。

屋外広告でもターゲティングでき、視聴数や購入などのアクイジションも計測できるようになるというOOHのDXにもつながります。

見通しが悪く事故の多い交差点では、車や自転車が近づいていることを空間にアラート表示したり、物陰で見えない向こう側を透過して見せて交通事故を防止することにも役立ちます。

外国に行っても、日本語に翻訳された看板がストリートに並び、声も日本語で聞こえてくるようになります。現地のカルチャーや風情を感じたければ現地語でどうぞ。

ここまでできれば最高です。
きっといつかはこれらは実現されると思っていますが、5年後なのか10年後なのか、こんな街が見られるとしたらワクワクします。

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