『Meta Quest2大幅値上げ。むしろVRゴーグル普及の後押しになるか』~【新しいWeb3ビジネスのアイディアのタネ】2022.7.28
■Meta Quest2、8月1日から大幅値上げ発表
もとが安すぎた感もあるMeta Quest2が、昨今の急速・大幅な円安進行もあってか、かなり大幅な値上げに踏み切ります。
128GBモデルは約60%の値上げ、256GBモデルも50%以上の値上げです。
値上げ発表から実際の値上げ日までの日数が短かったので驚きましたが、テスラ自動車が以前から為替相場や新工場建設など状況が変わるたびに頻繁に価格変更を行っていたのを振り返ると、Meta Quest2が8月1日まで値上げしなかったのはむしろ遅かったとも言えるかもしれません。
メタバースが本格普及の兆しを見せ始めていますので、もともと赤字販売×販売台数=ダメージ甚大でした。それを需要急増前に抑えておこうという意図もあるんだろうと思います。
7月21日、ちょうど1週間前の記事『夏休み!親子でメタバース職業体験』で
と書いていたのですが、結果買えませんでした。
有楽町のビックカメラの近くに行く用事があったので買えるかなと思ったんですが、時間が足りず立ち寄れませんでした。もし行けたとしてもどうやら在庫はなかったようです。
もしこの時に買えていたら「値上げ発表直前に買えたぜ!」の勝ち名乗りを上げていたんでしょうね(笑)
■1強から市場競争環境へ
Metaの1強状態だったVRゴーグル市場に、Pico Neo3 Linkという競合製品が6月24日に登場しました。
6月24日の発売時点では同じ256GBモデルで比較すると4万9200円とまったく同額、128GBモデルはPicoには設定がないので、より安いものが欲しければMetaの方が競争力がある、という状況でした。
PicoはヘッドストラップやPCリンクケーブルなどオプションが最初からついていると考えれば、Meta Quest2の128GBモデルを買ってオプションを付けるとPicoの価格に近づいてしまう、という意味では価格競争力も一定ありました。
が、8月1日以降、このコスパ均衡が崩れます。
Meta Quest2 128GBモデル=5万9400円(オプションレス)
Pico Neo3 Link 256GBモデル=4万9200円(オプションつきで1万円安)
Picoのお買い得感がかなり高く見える状況です。
Meta Quest2が在庫不足で非常に入手困難なこともあり、短期的にはPico Neo3 Linkに人気が一気に集まる可能性もあります。
比較するとコントローラーにタッチセンサーがない、コントローラーのボタン割り当てが変わってしまうなど違いや課題もあるようです。
PS VR2も今後発売が予定されている注目製品です。
そこそこ高額で出るんじゃないかと予想していますが、Meta Quest2が値上げして6万円級になったおかげでむしろ高額で出したとしても差が小さくビックリしない環境が整いました。
例えばPS VR2が同じ6万円級で出たとしたら、Meta Quest2が3万7180円のままだったらなんとなく「2倍」みたいな価格イメージだったと思います。
しかし今や「同額」。8万円級で出ていたら「2.5倍」だったのが「+2万円」と感じます。印象が大きく違います。
■2022年はVRゴーグル的にメタバース元年
Meta Quest2はバージョンアップで進化してきましたが3年前の製品です。今買うのは大丈夫かな?新型を待ったほうがいいのかな?とも思っていた人も多かったのではないでしょうか。
ちゃんと競争が起きる、という意味で2022年はメタバース元年になりそうです。
時代の流れもありますが、Meta Quest2が大幅値上げしたおかげで競合製品にも勝機が見え、そのおかげでマーケティング活動が今後より活発になるはずです。
宣伝競争をすれば大勢の人の目に触れる機会が増えます。すると「メタバースが来る!」という印象がより現実的に感じられるようになるはずです。
ピークは間違いなく今年の年末商戦です。
ここに合わせてメタバース側のサービスにもチャンスが訪れます。
これまで仕方なくスマホやPCをターゲットにせざるを得なかったり、メタバースサービスがニッチなギーク向けに特化せざるを得なかったところが、VRゴーグルも一定数が買われ、メディアでメタバースという言葉を聴く回数が増えてスマホでメタバースを使う人も増えます。
そうすれば商売になるメタバースサービスも増えてきます。
年末から着手開始では遅い。年末に向けて今がメタバースサービスの絶好の仕込み時期になりそうです。
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