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『Google、アプリ実行時に生成AIが適切なUIを構成し動的生成する「AI Generated UI」発表』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.7.24

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■Google、アプリ実行時に生成AIが適切なUIを構成し動的生成する「AI Generated UI」発表

基本的に、アプリケーションのユーザーインターエイス(UI)は開発時に設計され実装されて、その実装通りに実行時に表示されるものです。

しかしこのUIを開発時ではなく、アプリケーションの実行時に生成AIが適切に構成して動的に生成し表示する「AI Generated UI」という仕組みを、Googleがインドのバンガロールで行われたイベント「Google I/O Connect Bengaluru 2024」で発表しました。

今回Googleから発表された「AI Generated UI」は、今後のアプリやWebサービスの作り方そのものに大きな影響を与えるかもしれません。

アプリやWebサービスをつくる際の「裏側」の話なので分かりづらいと思いますが、「AI Generated UI」の持つ可能性を考えてみたいと思います。


チャットAIでUI付きの回答が出力されるデモ

「Google I/O Connect Bengaluru 2024」で披露されたデモでは、よく見るプロンプト入力画面で「インドの歴史的な場所のようなすばらしい景色が見たい」と尋ねると、予算の範囲を尋ねるUIが自動的に表示され、旅行プランを絞り込みやすくする、という使い方が披露されました。

旅行予算をスライダーで絞り込むUIを自動的に表示

たったこれだけか、というのがデモを見ての正直な感想です。良さや凄さが伝わりにくい、一言で言うと映えないデモです。

しかし、「AI Generated UI」が持つ根幹の思想は、これからのアプリやWebサイトの作り方、果てはサービス類の作り方を大きく変える可能性があると感じます。


データの蓄積と提供に特化したアプリやサービスの開発が可能に

GoogleはこのAI Generated UIを、Flutterが対応するモバイルからWebまでのあらゆるアプリケーションに搭載するとしています。

AIが生成するUIを前提とすると、データの蓄積と提供に特化したアプリやサービスの開発が可能になります。これが「AI Generated UI」の最大の可能性であり、革新性です。

今回のデモでは、「インドの歴史的な場所のような素晴らしい景色が見たい」という旅行情報サービスが例として示されました。

従来のアプローチでは、旅行先のお店やホテルなどのスポット情報をデータベースに登録し、検索機能やおすすめの旅ルートを提案するなど、サービスの設計を行います。それに合わせて、ユーザーに使いやすいUIを設計する必要があります。

つまり、提供したいサービスに基づいて、データ項目や検索機能、UIの操作方法を考える必要がありました。

しかし、「AI Generated UI」を活用すれば、事前にデータの使い道を考える必要がなくなります。例えば、「ペット宿泊可/不可」の情報をデータベースに登録しておけば、ペットを飼っている人はその情報を簡単に検索でき、ペットを飼っていない人にはその検索項目を表示しないこともできます。

このアプローチにより、ユーザーにパーソナライズされたサービスを提供し、必要なUIだけを絞り込んでシンプルなデザインの画面を提供することができます。

また、事前に使い方を決めたり、データ項目を統一したりする必要がなく、ユーザーが新たな使い方を見つける可能性も広がります。

「AI Generated UI」を利用することで、データの多様性を生かし、UIの設計をAIに任せるという新しいサービス構築のアプローチが可能になります。この変革によって、Webサービスの考え方が根本的に変わるでしょう。

「AI Generated UI」によって、UIの生成に関するインパクトは、今回の「インドの歴史的な場所のような素晴らしい景色が見たい」のデモで伝えきれないほどの可能性を秘めていると感じています。

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