『ナイアンティック最新作「ペリドット」配信開始「そこにいる」ARペット体験』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.5.10
■ナイアンティック最新作「ペリドット」が5月9日22時スタート、そのゲーム内容と目指す姿とは
「ポケモンGO」や「ピクミンBloom」などでおなじみのナイアンティック社が、今度は自社オリジナルキャラクターで遊ぶARゲーム「ペリドット」の提供を開始しました。
昨日の22時に開始とアナウンスがあったのですが、夕方にAppStoreで検索してみたところ既にダウンロードできました。
アプリストアで検索する時はカタカナの「ペリドット」ではなくアルファベットの「Peridot」で検索すれば見つかります。
「Peridot」のストアページはこちら。
App Store:https://apps.apple.com/jp/app/peridot/id6445801028
Google Play:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.nianticlabs.peridot&hl=ja&gl=MY
「そこにある」ではなく「そこにいる」
ナイアンティック社の代表作「ポケモンGO」はARゲームというより位置情報ゲームと呼んだ方がふさわしく、実際の地図上にアイテムやジムが配置され、そこに行くと獲れる、というくらいの拡張現実味です。確かに「街にポケモンは湧いている」のですが、実在感がなく「そこにある」という感覚です。
しかしおそらくナイアンティック社はずっと、「そこにいる」というレベルの拡張現実を作りたかったのだろうと思います。
ポケモンが街中を見回すとそこら中にウロウロしているだとか、先日発表された「Monster Hunter Now」のように街中に巨大モンスターが闊歩していて大剣でぶっ倒すような「そこにいる」感覚です。
今回の「ペリドット」では地図に配置されたアイテムを獲りに行くゲーム要素は薄めにして、ARカメラで映されるペットを撫でたりボールを投げて遊んだり家中を走り回る様子を眺めたりする時間が圧倒的に長い設計にしてあります。
この設計により「そこにいる」感覚を強く持てる、本当にARペットと同居しているような感覚を抱かせることを目指しているのだろうと思います。
映像解析技術でモノや犬を認識
「ペリドット」では、カメラに映される映像を解析することで「高さ」「奥行き」「カタチ」「モノの種類」を把握する新しいAR技術を投入しています。
段差があればARペットはきちんと乗り越えますし、手前にモノがあれば物陰に隠れて姿が見えなくなります。上記のトレーラー映像で表現されている様子はPRのための過剰な演出ではなく、「ペリドット」のゲーム内でも実際に表現されます。
「ペリドット」の中のミッションで「犬または猫と遊べ」というのがありました。ARカメラで犬や猫をきちんと認識します。うちでは犬を飼っているので飼い犬でミッションクリアすればよかったのですが、Google画像検索でPCの画面に「犬」を表示し、ARカメラで「犬」の画像を映したところミッションクリアできました。
Googleレンズなどで画像認識技術は体験していますが、これをARペットに応用するのは新鮮な感覚でした。
自動車の画像認識技術
自動車でもカメラを使った画像認識技術が使われています。走行中のクルマ、道路を横断しようとしている人間、制限速度や一時停止などの標識を走りながら画像認識してメーターパネルに表示したり、危険を察知して自動ブレーキをかけたりします。(自動ブレーキに関しては画像認識だけでなくレーダーを併用します。)
先日納車された日産サクラでも一時停止の標識を認識して警告しますし、後付けしたミラー型ドラレコ、MAXWIN MDR-A002でもクルマや歩行者などを画像認識して警告する機能が付いていました。
元はミサイルの命中精度を高めるためなど軍事技術として開発されたものだろうと思いますが、自動車の安全技術や「ペリドット」のようなARゲームを楽しむ技術に転用されていき身近になっていくのは素敵です。
ARグラスで遊びたい
「ペリドット」のゲーム性については始めたばかりでまだ全部を理解していませんが、他のスマホゲームと同じようにデイリー・ウィークリーのミッションをこなし、アイテムを獲得し、キャラ育成して、他のプレイヤーと交流したり競ったり、という流れではあります。
でも「ペリドット」の真骨頂は、ARの世界にいるデジタルペットと戯れることそのものです。
スマホをかざして画面にARペットを映して遊ぶのも小さな窓から覗き見ている感覚でよいのですが、やはり「目を向けるとそこにいる」という我が家の犬たちと同じ体験がしたい。
ARグラスがあれば「目を向ける」だけで見えますし、ARグローブで撫でた触覚も感じたいし、体温や息遣いも感じたい。
未来のARペットはきっとそこまで到達するのでしょうし、ナイアンティック社は時代ごとの技術やデバイスに合わせながらも「そこにいる」というAR体験を目指すのだろうと思います。
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