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『アバターが筋肉質になるだけで痛みを感じにくくなると判明!異世界転生VRリハビリへ』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.5.28
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■アバターが筋肉質になるだけで痛みを感じにくくなると判明!
特に男性で大きな効果があったようです。
日本の筑波大学で行われた研究により、VR世界で筋肉質の体を手に入れることで、痛みを感じにくくなることが示されました。
VR世界において新たな肉体を手に入れることで人間の感覚が変化し、痛みに対しても感じ方が大きく変化したと考えられます。
研究内容の詳細は2024年5月23日に『Scientific Reports』にて公開されました。
思わず「へー!!」と唸ってしまった、VR技術の思わぬ使い方の研究事例が発表されました。
メタバースの中で使う自分のアバターの姿をマッチョにすると、マッチョな体格のイメージ通り、痛みを感じにくくなるそうなのです。
VRのアバターを使用するだけで、痛みの感覚が平均17.241%減少することが判明しました。
また、アバターへの没入度が深いほど痛みを感じにくくなることも示されました。
アバターの見た目に影響されて自身の行動や感覚が変わる現象を「プロテウス効果」と呼ぶそうです。
「へー!!」だったのは、マッチョアバターで痛みを感じにくくなる効果を実際に医療現場で活用しようとしていることでした。
本研究の成果は、麻酔や薬品を用いない痛みコントロールの手段としてのVR技術の活用に具体的な知見をもたらしました。
これにより、痛みの管理におけるVRの可能性が一段と明確になり、医療分野における革新が期待されます。
麻酔や薬品を使うことには常にリスクを伴いますし、アレルギーや薬の飲み合わせなどで麻酔が使いにくい人もいます。麻酔なしで手術できるほどの痛みの軽減効果ではありませんが、
例えば、外傷後のリハビリにおいて、痛みを感じることなく運動機能を回復するための訓練を提供できるかもしれません。
通常なら痛み止めを飲みつつリハビリをするようなシーンでは、痛み止めが要らないくらいにはマッチョなアバターが効果を発揮するかもしれません。
囲碁を麻酔の代わりに使う三国志演義の話
三国志演義によると、毒矢で傷を負った関羽はその傷の治療をしなければならなかったが、傷を処置する際には麻酔を打つのではなく、囲碁を打ちその対局に夢中になることで、治療の痛みに対応したらしい。
この話は三国志好きならよく耳にします。
「プロテウス効果」はかっこいいアバターを身に着けるとコミュニケーションに積極的になれるという例のように「気の持ちよう」に作用することですが、痛みというものも結構「気の持ちよう」で感じ方が変わるということなのでしょうか。
異世界転生VRリハビリの専門家が生まれそう
VRが単なる痛みの管理手段に留まらず、患者の心理的な回復を促進する新しいアプローチとなる可能性もあります。
たとえばリハビリにストーリーを組み込み「手足の不自由を奪われた英雄が、必死の努力で機能を回復させる話」とすることで、患者のモチベーションを高めることもできるかもしれません。
(※人気作品の続編ではしばしば、主人公が思いもよらない不遇に陥っている状況からスタートすることが知られています)
VR、メタバースの世界でリハビリプログラムを受けるというのは、痛みを軽減する効果だけでなく、ストーリーに没入したり、主人公になりきることで別の自分になることを楽しんだりもでき、リハビリに前向きになれるという心理的な回復効果も期待できます。
異世界転生モノの主人公はたいてい、現代で交通事故に遭って死ぬところからスタートします。
自分自身がケガをした箇所を、その冒頭の事故シーンでも受傷したという設定でメタバースの中の物語が始まり、「異世界の別の誰か(たいていは都合よくハイスペックに化ける)」になるというVRワールドでの異世界転生リハビリがもし実用化されたら、好きな人にはリハビリの時間が楽しみで仕方がないものになるでしょう。
異世界転生作品の作家さんの中で、医療リハビリの物語やキャラ設定を作るという専門家や、異世界転生モノが好きなお医者さん・理学療法士など医療の専門家が監修したリハビリ用VRアプリなども登場するのではないでしょうか。
「マッチョなアバターで痛み軽減」は、ネタ的な話に留まらず、つらいリハビリに耐えて頑張っている多くの患者さんの福音になるはずです。
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