『第77回「広告電通賞」AIが普及する中で「人にしか生み出せない価値」、をAIで作る未来を想像するとジワッとモヤる』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.10.25
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■第77回「広告電通賞」 AIが普及する中で「人にしか生み出せない価値」に注目
AdverTimes記事は上記から飛べます。
サントリーの「ザ・プレミアム・モルツ」の広告が、AIが普及する中で「人にしか生み出せない価値」に注目したことなどを評価され、最高賞にあたる「総合賞」を受賞したそうです。
人と人とのつながりを描くCMが評価されたことを見るにつけ、今は多くの人がAIの急速な進化と普及に不安や冷たさを感じているのだろうという時世を的確に捉えたものだということだと思います。
一方、将来的には映像制作の裏側で、AIがアイディア出しや絵コンテ制作、カメラテスト、セリフ起こしなどにどんどん活用されていくことが予想されることに、ちょっとモヤっとしたものを感じます。
人の温かさを伝えるCMをAIが作る未来にモヤる
人のつながりを大切にするというテーマを掲げながら、同時にAIを使って作るという未来——この奇妙な共存を想像するに、なんとも言えない感覚を覚えます。
AIが人間の役割を奪うという恐怖がある一方で、そのAIを使いこなして効率よく人間らしさを表現するという矛盾。AIは好き嫌いを問わずどんどん進化し生活に浸透していきます。自分自身では使わないとしても、目に触れるCM、ドラマ、文学、ポスター、パッケージデザイン、キャッチコピーなどあらゆるものがAIで制作されていくようになるはずです。
AIあってこそのアンチテーゼ
今回受賞したCMのテーマである「人にしか生み出せない価値」はAIがあってこそ際立つアンチテーゼなわけで、AIが存在しなかった時にはむしろ当たり前にあったものでした。
産業革命の時も機械化に反対運動が起きたように、今は短期的な反動期だと捉えられます。しかしながら、反動期を過ぎ、もっと当たり前になり、不可逆であることを痛感し、スローライフ的なものに憧れつつも自動車やスマホがない時代には戻れないと、今は多くの人が思っています。
AIも同じ道をたどるはずです。
そんなAIのアンチテーゼが響かない時代になった時、広告賞はどんなテーマのものが大賞を獲るのでしょうね。