見出し画像

『Twitter 「X」に変更はマーケターの頭痛の種になり、分散型SNSの普及を加速する(1)』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.7.29


■Twitter が「X」にブランド変更。それはテキストベースのアプリの終わりを示唆し、マーケターの新たな頭痛の種にもなる

マーケティング担当者は、Twitter上でさらなる課題に直面している。

イーロン・マスク氏がソーシャルメディアプラットフォームの指揮を執ってからほぼ9カ月が経ち、おなじみの青い鳥が示すアプリはもう存在しなくなった。この突然の変革は、ソーシャル メディア戦略の一環としてプラットフォームに依存していたマーケティング担当者にとって大きな障害となっている。

ユーザー目線で、Threads(スレッズ)がTwitterからの避難先によいのか、機能の違いは、1億人超えた・70%減った、などなどと良くも悪くも話題を集めていましたが、今ではかなり冷めたことが原因で落ち着いた感があります。


ユーザーもマーケターもTwitterを使い続けたい本音

コロコロと仕様変更を行うのも、現在のTwitterに不安を覚える要因の1つです。  とはいえ、完全にTwitterに見切りをつけられるのかというと、そんなことはなく、このまま正常化するのであれば、Twitterを使い続けたいと考えている人も多いのではないでしょうか。

Twitterが「X」に名前を変えた(わかりづらいので本稿ではTwitterと呼び続けることにします)ことも含め混乱しましたが、上記のように「このまま正常化するのであればTwitterを使い続けたい」という人はとても多いはず。

Twitterのユーザーが減るのか維持するのか、Threads が伸びるのかは、ユーザーだけでなく企業のマーケティング担当者も心配しています。

多額のマーケティング予算を使って、長年かけてフォロワーを増やし良好な関係を築いてきたのですから、イーロンマスクの話題をワイドショーの芸能人スキャンダルのように消費するだけでは済みません。

Twitterが続いてくれるんならそれに越したことはない。
これはユーザーも企業も共通の本音なのだと思います。


フォロワーを引き継げればいいのに

なぜTwitterを続けたいのか。それは突き詰めると「ユーザーの人数とフォロワーがいるから」に尽きます。どんな機能があるか、テキストなのか画像なのか動画なのか、これらは些末な話です。

しかし残念ながらフォロワーとの関係はSNSのサービス終了とともに消えてしまいます。そしてSNSは淘汰されることがよくあります。

ウィキペディアに「終了したSNS」がまとめられています。知っているもの、使っているものもあるんじゃないでしょうか。

大資本のGoogleが手掛けても、AKBを担いでも、Google+は終了しました。

SNSプラットフォーム自体が成功すると信じて、ユーザーも企業のマーケティング担当者もフォロワー獲得に躍起になります。Googleなど大手が運営していれば安心感もありますし、ユーザー獲得にマーケティング予算を投じた結果ユーザーも増えます。

しかし、どんな大手が運営していても終了する時は終了します。そして終了してしまうとこれまで培ったフォロワーの人数や関係性は露と消えてしまいます。

「フォロワーが引き継げればいいのに。」

SNSが終わるたびに。そしてTwitterが混乱するたびに。多くの人がこう思ったはずです。

そんなSNSプラットフォームの中で個人は手間と時間を、企業はお金もかけたわけですから、投稿したコンテンツと培ったフォロワーは自分のものであるべきだというニーズが沸き上がってもおかしくないはずです。

これまでは民間企業が運営するサービスなのだからサービス終了を仕方ないものだと受け入れてきましたが、Twitterの混乱とThreadsの登場によってフォロワーを引き継ぎたいというニーズが顕在化しました。

そしてWeb3の分散技術や分散思想によってSNSがサービス終了してもフォロワーを引き継ぐことが、実際に実現に近づいてきました。それを実現するものが分散型SNSと呼ばれるものです。


分散型SNSとは?

分散型SNSとは サーバもサービスも分散する、Web3的なSNS

と説明されています。話題ごとに「インスタンス」(≒サーバ)が別々の運営者によって建てられ、ユーザーはそれぞれで会員登録します。

インスタンスの技術仕様は「ActivityPub」として共通化されているため、別のインスタンスでも投稿したコンテンツやユーザーID、フォロワーも共通化が可能です。

そして分散型SNSには相互に通信可能なプロトコルが策定されている。『Misskey』と『Mastodon』はまったく違うサービスであるが、ともにW3Cの策定したプロトコル「ActivityPub」を採用しているため、投稿を相互に閲覧できる。

たとえばMisskeyのソフトウェアからMastodonのインスタンスの投稿を読むことも可能だ。

これこそが分散型SNSの大きな特徴で、Twitterのような中央集権型のSNSが「一つのソフトウェア・サービスで一つのインスタンスを閲覧する仕組み」であるとたとえるならば、こうした分散型SNSは「複数のソフトウェア・サービスによって複数のインスタンスが連合する仕組み」である。

これらの連合状態は「Fediverse(Federated(連合)+Universe(宇宙)のかばん語)」と呼ばれている。

つまり、所属していたインスタンスがサービス終了したとしても、(投稿データの移行や細かな仕様の違いで移行できない差分があるとしても)最も重要なフォロワーとの関係性は維持されやすくなります。

Threadsは「ActivityPub」規格に対応することを表明しています。まだ実装はされていませんが、分散型SNSとしてWordPressやMastodon、BlueskyなどとコンテンツやユーザーID、フォロワーを共通化できるのではないかと期待しています。


ブーム→トレンド→バズる の変遷(へ続く)

・・・まで書こうと思っていましたが、長くなったので、続きは明日に。

ブーム→トレンド→バズる という時代の変遷を理解すると、分散型SNSがこれから来るだろうことを確信できると思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?