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読書録 「坂本廣子の台所育児 一歳から包丁を」(本編 その1)

 そろそろお手伝いも飽きてくるのかな〜と毎晩思うのですが、保育園から帰宅するとやっぱり「〇〇(名前)ちゃんもする〜〜〜!」とエプロンと椅子を持ってきます。

 昨晩はレタスをちぎってもらいました。おにぎりを握るようにクシュっと丸めてしまうので、だいぶシナシナになってしまいましたが…。

  
 
 さて、この本の中で印象に残った&私が台所育児をおすすめしたいなと思った文章をご紹介します。


◎自分の「食」を自分の手につけること

 『いまのように核家族になってくると、家族一人ひとりが自立して、はじめて各々の個性を伸ばせます。その第一歩が自分の「食」を自分の手につけることだと思います。これからの時代は、女性が仕事も家事もクタクタになるより、家族一人ずつが少しずつ分けて担えばいいのです。それがパートナーシップです。それを口先だけでなく、ごく自然に苦にしないでできるようになるのには、やはり経験が第一。そのスタートは早ければ早いほどラク、そして、したいといったときがやらせどき。ちょっとの間、親はしんどいかもしれません。でも、それで長い一生自分もまわりも楽しめる基礎作りができるのですから。』


 我が家の家事分担率は10:0。これが私の現実です…。
 息子が成人する頃には、もっと世の中のいわゆる”男女の役割”みたいなものがなくなって、なだらかになればいいな~と思います。(私はそのための小さな種まきをしている…と思い込む)


◎ほんものと出会う喜びがあふれている

 『何歳でもいい。どんな小さなことでもいい。子どもが「したい」といったら、そのときがやらせどき。「いまいそがしいからおとなしくしてなさい」とか、「こんなことしてケガでもしたらどうするの」などと拒否してしまうのは、よっぽどの事情がないかぎりやめたいのです。そして、そのときに大事なのは、「したい」といったそのほんものをあたえることです。
 『もし、入り口から止められて、「したい!」がかなえられないままだと、子ども心にもだんだんと「台所のことは私とは関係のないことなんだ」と思ってしまうような気がします。』


 ほんものをあたえること。この言葉、大好きです。
 行ったことのない場所の写真をネットで見ることができたり、なんでも疑似体験ができる現代。便利だけど、その時は視覚と聴覚しか使ってないな〜と思います。触覚も嗅覚もその場その時に感じる空気も、ほんものを体験してみないと知らなかったことばかり。私はこれまでそう思う機会が多かったので、これは息子にも伝えていきたいなと思っています。


◎子どもの自立と親の子離れのすすめ

 『お料理というのは、こうすりゃこういう味になるだろうと予測をたてて、実際にやってみるとその仮説が正しかったかどうかがはっきり結果が出るものですから、子どもにとってはいい試行錯誤の訓練になるのじゃないかと思います。また、もう一つは、「先を見る」力がつくことです。何年も実習していると、経験したことで次に何と何をしてとだんだんとわかってきます。』


 ”THE・教育”というスタイルじゃなくて、こうやって生活の一部にしながら試行錯誤したり、先を見る力を鍛えられたりできるのは良いですよね。
 うちはどうかというと、煮物以外を作ろうとしている時に、息子は醤油とみりんと酒を持ってこようとします…。でも、ちゃんと「鍋を出したから次は調味料だ!」と彼なりに考えてくれたんだなと嬉しくなりました。


 またもや、長くなってしまったので、次の記事で完結させたいと思います。

 「食」って一生に関わることなんだよな〜と、親になってみて、しみじみ感じています。

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