見出し画像

インド人と価格

インフレ率が高いインド。
モノの値段が徐々に上がっていくわけですが、
このモノの値段で、インドにいて、
おや? と思うこと。
空港の中や、ほんの一部の最新のスーパーで
なければ値札がないことです。
洋服や家電など、高いものには値札が
ついていることもありますが、
ほとんどは、商品自体に値札はなく、
商品が置いている棚にも値段は書いていません。
それでも、もちろん値段がすべて
決まっているわけですから、
一体どうなっているのでしょう?
まさか全部覚えているわけではないですよね。

からくりは、というか、そういうものなのですが、
インドには MRP(Maximum Retail Price) と
いうものがあり、
価格が日々変化する生鮮食料品とか、
豪奢品などを除き、
「これ以上の価格で売ってはいけない」
という価格を製品に設定しないといけません。

これは、商品を売る側が、無知の売手をだまして
高額で売りつけることがないように、
販売価格の上限を商品に明記することが
法律上定められているためです。
インフレ率が高いインドですから、
この価格設定があることで、どの店も
このMPR通りの価格で販売している、という、
状況になっております。
Maximum ですので、これより安くする分には
まったく問題ないのですが、
インフレはあるし、設定した
MRPはすぐには変えられないし、
ということで、結局、誰もこれを値札の代わりに
使っているわけですね。

ある意味?理想的のような、
カルテルのような、状態で、
同じ商品は、ほぼほぼどこの店で買っても
同じ価格になのです。
このあたりは、元々社会主義の影響が色濃かった
こともあるのでしょうが。。

例えばこんな感じですね。
キャップ近くに印字されているのがMRPです。
これだと、Rs.39(39ルピー)ですね。

MPR印字版

このように、パッケージの包装紙に
印字されているものもあれば、
商品の説明書きのところに
書き込んでいる場合もたくさんあります。
こんな感じですね。

化粧水ですね。

お次は、、ほう、そう来ましたか。
靴の中敷にバッチリ印字ですか!

靴にまで。。

ほう、歯磨き粉は、パンチですな。
(商品が古くて P と、値段しか読めませんが。)

一番上に注目。ルピーマークと 5 00 が見えますか?

他にも、マクドナルドでポテトにつけてもらう
ケチャップの小袋にもついていますし、
ありとあらゆるもののどこかに、
MPRが書いてあるのですね。

MRPは大抵細かい小さい文字で書いてあり、
表示されている場所も、
いろんなパターンがあるのですが、
日々暮らしていくうちに、駐在者は、
だんだんスキルが上がっていき、
数秒で見つけられるようになります。
よく日本からの出張者の方と
地元のスーパーなどに行くと、
「これって、いくらですかね?」と
聞かれて、
「ああ、100ルピーですね」と答えると、
「ええっ?!なんでわかるの?」と
ビックリされます。
いや、住んでいたら普通なんですけど。

そんなわけで、同じものは
どこで買っても同じ値段でしょ?
というのがインド人の感覚に
あるかもしれませんね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?