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生き物が好き 過去編

子供の頃から、生き物が好きだった。

親の話では、頭に芋虫を乗せて笑顔で歩いていたらしい。

最初の記憶では、雀のヒナを拾って育てていた。
餓死させないように、お腹いっぱい与える。
アワ玉をふやかしたり、虫を採ってきたり、ゆで卵の黄身を与えてた。
肩に雀を乗せて歩いている、ちょっと変わった子供だったと思う。

その後、父がウサギを買ってくれたり、セキセイインコを買ってくれたりもした。

高校生になって、先輩の家で犬が生まれたと聞いて1匹譲ってもらった。
普通の柴犬系の雑種。
母犬兄弟皆まっしろの中、1匹だけ茶色のたれ耳だった。
姉妹だった我が家で初めての男の子で、とにかく仁義に満ちていて、甘えん坊な犬になった。
鍵を忘れた冬の日は、縁側で抱きしめて暖をとったりした。
私の子供が生まれた頃、弟だったはずがすっかり爺さんになって空へと帰って行った。

その間、亀吉と出会ったり、モルモットを飼ったり、熱帯魚にハマったりもしていた。

どうしてももう一度犬を飼いたくて、ネットで知り会った預かりボランティアさんから譲ってもらった。
真っ白なテリア系の雑種の美少女になった。
私の事を知っている人は、私の溺愛ぶりをどう言うだろうか。
なのに薄倖の美少女は僅か9歳で空へと帰ってしまった。

そのあと、ぽっかりと空いた心の穴を、人には知られないように生きてきた。

私自身歳をとって、無責任に新しくペットを飼うことが出来なくなった。


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