デジタルのハーバード大と言われるHyper Islandでマスター(修士)を取るまでのお話11

論文にまつわるお話を、もうひとつ。

毎回4週間で書かなければならない論文は、全然時間がありません。
テーマを決めてリサーチして実験(プロトタイピング)してる間に余裕で2週間くらい経ってしまう。そこから日本語で書いて、修正してるともう締切間近。提出する論文は当たり前だけど英語です。
とてもじゃないけど英訳が間に合わない。

英語が母国語ではないヨーロッパ圏のHypersから、「僕は母国語で書いて翻訳したし、学びの本質は英語ができるようになることではないだろう、何を書くかだよ。」と言われたのが、自力ですべてを行なわなければならないというバイアスを外すきっかけでした。よし、大人がやると決めたら使えるものは何でも使って達成するぞ。

ただ、この切羽詰まった状況に論文の英訳サービス業者で対応してもらおうとすると、当然お急ぎ価格になり、通常の何倍も。めちゃくちゃ高い!とてもじゃないけど払えないし、事前に文字数を伝えたり、余裕を持ったスケジュールなんか組めるわけないので却下。
無料で使えるGoogle翻訳の精度は、、、、日本語にとって残念なものです。スプレッドシートにGOOGLETRANSLATE関数入れて、二重翻訳で精度あげられるコツ、とかやってみたけど、ぜんぜん納得いくレベルにならない。
ちなみに最近よく使ってるDeepL翻訳はかなりイケてると思うけど、この時はまだ私知らなかったんです。

またしても途方にくれた私はおそるおそる鬼に相談してみました。
「あの、論文の翻訳がやばいっす」
「あぁ、だろうと思ってた。すでに相談してあるから。彼に頼んでいいわよ」
話が早い!!
有り難すぎて、拝みたくなっちゃう!鬼がときどきのぞかせる仏の顔、大好きです。

ところで私は主婦歴15年なんですが、小さい頃から薄々気付いていたことが、この15年でなんとなく確信に変わりつつあるんですよね。
それは何かというと、「シャクレは仕事ができる」理論です(大袈裟)。
スーパーに夕飯の買い物に行くじゃないですか。その時、レジの中でいちばんシャクレてる人を見つけて、そのレジに並びます。ほんとだから、絶対早く自分の番がまわってくるから。
もちろんシャクレてる人にもいろいろいますから一概には言えませんが、シャクレてる人は何かしらの処理能力に長けている気がします。
あくまで個人の感想です。

そんな訳で、鬼ときどき仏が紹介してくれたバイリンガルの日本人男性は筋金入りのシャクレ君であり、日英を自在に操る類まれなる才能によって、多大なるサポートをしてくれました。
締め切り間近の論文を徹夜で翻訳する時、まるで「ファミレスでのテスト前一夜漬け状態のハイ」みたいな経験を共有し、私たちは絆を深めました。いろいろあって、シャクレ君とは現在同じ会社・同じ部署で働くメンバーになりましたが、ほんとにいつも助けてもらって感謝してます。




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