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人を救う力

一昨日の日曜日、所用があって電車に乗っていた時のことでした。電車が駅の構内に入って、ブレーキをかけた瞬間だったでしょうか。

私の1メートルくらい前方に立っていた女子高生の子が、急にヨロヨロとふらつき始めました。

私はスマホを見ていたのですが、「ん?」と思ってその子の方に目を向けると、見る見るうちにこちら側に倒れてきます。

私(ん? あれ? あああぁっ!)

とっさに支えようとしたものの間に合わず、その子は目の前で床に倒れ込んでしまいました。


あまり動かさないように気をつけながら、その子の頭を支え、一体どうしたのかと様子を見たところ、目は開いているものの焦点が定まらず、宙をさまよっています。

そうして一度けいれん(?)を起こしました。

私はどうすれば良いのか全く分からず、往生してしまいました。


するとそこへ。

50代くらいの男性の方がサッとやってきてくれたのでした。

女子高生をはさんで私と反対側にかがみこみ、テキパキと救助を開始。医療関係者の方だったのだと思います。


50代くらいの男性「よし、気道確保」
50代くらいの男性「よし、もう大丈夫だね」
50代くらいの男性「(私に向かって)頭から手を離して」


どれだけ心強かったことでしょう。私にはその方が輝いて見えました。

その後、すぐに駅員さんも駆けつけてきました。

もはや私にできることは何もないので、離れて遠巻きに眺めているしかありませんでした。


人を救う力。

どれだけ相手を「救いたい」「助けたい」と思っても、そのためのスキルや知識がなければ、何もできない。

そのことを否応なく感じさせられた出来事でした。


消防士や自衛隊の方々についても同じことが言えるのでしょう。

誰かを救うその時のために、日々、スキルや知識を習得し、厳しい訓練を積んでいく。

翻って、自分にはいったい何ができるのだろう。

そんなことを考えさせられます。



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