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経済的な価値観ーー厚切りジェイソン著『お金の増やし方』を読んで

 厚切りジェイソン著 ぴあ 2021年出版

 この本すごく売れて、厚切りジェイソンという名が珍しかったから頭にこびりついて、読んでみようと思って、メルカリで購入して読んでみた。

 彼が言う「お金の増やし方」は要するに投資信託しようという話だった。そして、私はこの本を読んだ後、彼がおすすめしてた楽天・全米株式インデックス・ファンドを購入した。なかなか手堅いファンドだ。

 外国人が、「お金の増やし方」というと、その意味は当然株の話であるように思う。日本は節約とかいかにもったいない精神を発揮して、お金を使わないで貯める方法を考えるのに。それは要するに、投資の考え方が日本と全然違うんだと思う。最近、日本も子供にそういう概念を植え付けようと、コンサル系の会社が子供向けにそういう講座を開いて反響がよかったりするそうだが、なんかそれも違うように思う。

 経済的な価値観は、特にそれぞれの家族で交わされる会話で養われると思う。欧米の家族はそういうことが整っている家はだいぶ日本より発達した考え方が、子供に培われているように思う。プログラミングとかパソコン教育はどこの国でも学校教育に取り込まれているが、それでも、やはり、欧米と日本は違うように思う。それとおんなじで、経済的な教育も、欧米と日本は大分違う。そこらへんを、外国の人は日本に来ると何となく感じて、こういう、厚切りジェイソンみたいな本を出版すると、日本でバカ売れするんだと思う。運が良かったとは言わない。日本に来てそういうのをキャッチするのが、うまかったのね、と言いたい。

 私が読んだ感想は、投資信託に投資してお金を増やそうという考えは、あまり挑戦的なお金の投資の仕方ではないし、こういうアドヴァイスをわざわざ本を書いて述べるようなことではないような気もするが、変な間違ったお金の本ではないから、こんなにうけたんだろうとおもう。

 この本で知ったんだが、ESG投資というのもおもしろそうだな、と思った。ESG投資とは、環境、社会、企業統治の頭文字をとってできた言葉で、投資の世界でも投資先の企業の財政状況面だけを見るのではなくて、SDGsに関連する環境(自然環境や環境汚染への配慮)、社会(女性の活躍や適正な労働環境)、企業統治(情報開示など)面で評価の高い企業が注目されているそうだ。(p. 99を参照)

 でも、今、政府がSDGsという言葉を使いすぎてて、なんだか嘘くさくも感じる。こういう大事なことが、略式言葉で簡単にまとめられて、使いまわされると、なんだか軽々しいとか嘘くさく感じる。

 政府が使う言葉はだいたいそうだ。特に、日本が最近輸入してくる概念というか日本語にならないカタカナ英語とかに特に感じる。

 私にとってはまだまだ未開の地だがESG投資は要チェケラです。


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